第270話 必要性の有無


まだ先の事だから忘れる!と宣言したミロク。


寒いから出掛けたくないって僕の冬休み中はお家に居る宣言もしてた。


「にゃぁん」


光熱費節約のためにセーフティハウスでの生活を推奨する。


「…セーフティハウスに何か増えたの?」


たぶん、きっと、見て欲しいんだろうなって。


セーフティハウスに畑があるから光熱費どころかお野菜買うお金がまるっと浮いてるんだよね。


「うにゃ、にゃー」


なんと、流石ご主人。ってなんか驚いてる風に言ってるけどわかりやすかったよ?


まぁ、入りなさいって中に入ったけど、リビングはあまり変わってなかった。


テーブルがこたつになってたくらいかな。


ミロクは畑と坑道の間に新たに設置された扉の前で止まった。


「にゃぁん!」


生産室が出来た!


「……ミロクくらいしか使わないんじゃない?」


「うにゃ」


専用ドールが作ってくれる。


詳しく聞いてみると、欲しい物を言うと材料が提示され、ダンジョンで得た素材や坑道部屋で採れた素材等を必要数渡せば作成してくれるらしい。


ミロク作成の錬金術アイテムだと効果が高すぎになるし、デザインはダンジョンさんの趣味が反映されるので、ギルドに売る用アクセサリーとか僕の剣とかが作れるようにってことらしい。


錬金術で作る武器はどうしても鍛冶で作った武器より劣るので、最初は鍛冶部屋を用意するつもりだったけど、どうせなら全部出きるようになれば金がかからない!と生産部屋にしたらしい。


「これ、また確認案件では?」


「うにゃぁ」


グレードアップしないと初級から中級クラスのアイテムしか作れないから問題ない。


えぇ?本当に?


「うにゃ」


それに材料は自分で採ってこなきゃダメなの。


「お金かからないんだからそれくらいはねぇ?」


「にゃ!」


でもデザインとか自分で選べるから!


ミロクはレシピからちょっと変えるくらいしか出来ないとか言ってたもんね。


でも、世の錬金術師って大抵はレシピ通りにしか作れないもんなんだよ?


「うにゃぁん!」


これでご主人の探索がより安全!って喜んでるとこ悪いんだけど……


服はヤクシ布で防具は見た目装備として着てるだけだし、アクセサリーはミロクのやつがあるよね。


ポーションとかダンジョンでゲットしたのがあるし。



……僕が使うの武器くらいでは?

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