第262話 ドロップ品はナイフだった
コボルトアサシンはナイフを投げたら移動して、一撃入れに来て防がれたらさっさと逃げてと忙しくしてる。
首の後ろ切りつけにくるのはアサシンとして理解出来るんだけど、やられてる俺からしたら後頭部ハゲの危険性がある。
いや、魔力防御を越えられても素の防御力が高いから傷は付かないと思うんだ。でも、もしかしたら毛は切られてしまうかもしれない!
ハッ!まさか、耳も危なかったりするだろうか?耳が取れちゃったりしたら……悲しみの猫型ロボットのようになってしまう!
「……うにゃ」
……いや回復の水があったわ。
毛は生えないが耳は生える!やっぱりハゲだけ気にしとけばいいや!
「さっきからマスターは何の話をしてるんだ!?」
「にゃ」
ハゲの話。
「キュ!?」
今する話じゃないよ!?と驚きとお叱り混じりで言われてしまった……それはそう。
「にゃぁん」
思考がうろうろしちゃうのは仕方ない。
俺は考えすぎて話せなくなるタイプの陰キャコミュ障で考えてるうちに内容があっちこっち行っちゃう感じなのだ…………ボッチじゃねぇわ!
「にゃにゃぁ?」
それよりもうコボルトアサシン倒して良いの?
「別に待てとは言ってない」
『なんで反撃しないのかと思ったらー待ってたのかー』
「キュー?」
手段と目的が迷子パターンでは?とヤクシに言われて思い出したけど、俺の目的はコボルトアサシンの魔石だった!
コボルトチームでヤクシたちのレベルアップをする事に重点をおいてしまった!
「にゃ、にゃぁ!」
べっ、別に忘れてないし!
ちょっと慌てながら、懲りずにバックアタック仕掛けてきたコボルトアサシンをひっかいた。
えーと…
「にゃ、うにゃ」
残念、隠密だった。
「うにゃぁん」
というわけでさっさと倒して。
6階からコボルトアサシンが道中出てくるし、そいつらの魔石ガチャしなきゃ!
一応詳細鑑定でコボルトアサシンのドロップ品に消音スキルの魔石があることはわかってるんだ。他にも隠密とか暗殺術とかあるらしい。
因みに魔石以外だと毛皮。レアドロップで武器を落とします。
俺は幸運が仕事すると、たまに通常ドロップとレアドロップの両方出るぞ!
「にゃにゃにゃぁん」
コボルトアサシンを探して追いかけて倒して魔石ガチャしなきゃだぞ。
そう!我々はコボルトアサシンを襲撃しなければならないのだ!
というわけで、皆が倒す間に秘密兵器のモンスターレーダーを用意しておく。
前にご主人に渡した地図アイテムの奇襲ダンジョン版でモンスターの位置がまるわかりなのだ!
「うにゃぁ!」
コボルトアサシン狩りだぁぁ!
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