第258話 魔石の確認


かくれんぼだー!ってテンション上がってた自覚はある。


テンション上がるとなかなかやめられないのは猫じゃなくても動物あるある。


ただ、なんかもう良いやって急にスンとなるのは猫あるあるではないだろうか?


「にゃ」


飽きた。


「えぇ……!?」


グレイが戸惑いを覚えた!うむ、分かりやすく戸惑ってるな。


「キュ」


じゃあ拾った魔石の確認してて。とヤクシに言われたので魔石をチマチマ確認する。


気配希薄があれば良いほうで、大抵は敏捷上げの魔石だった。


「にゃ?」


なんで敏捷上げなんだろ?


『奇襲だしー攻撃したら直ぐ逃げてー姿を見せないためにー逃げ足上げとかー?』


なるほど、とマリモちゃんの意見に納得したので頷いておいた。


「キュー!」


範囲魔法楽しい!と笑いながら魔法でバンバン奇襲モンスターを巻き添えにしながら通路上のモンスターを倒していくヤクシ。


どちらがモンスターかわから………ヤクシはモンスターだから良いのか?


「うにゃ?」


グレイも魔法使って倒せば?


「奇襲モンスターをさばく練習だから問題無い」


チマチマと小楯で奇襲を防いでから剣で攻撃してたのは、盾役の練習らしい。


なる…ほど?いや、ダンジョンで練習って、それ本番では?あれ?


うん、追加の魔石の鑑定しよう。マリモちゃんが用意してた魔苔がダンジョンの壁で増殖して奇襲待機してたモンスターを駆逐してるから、地味に魔石が貯まってきた。


まだ1階だからろくな魔石が無い。こんなに敏捷魔石があってもなぁ……今でさえ本気で走ったら止まれなくて壁に頭ごっつんこしそうなのに。


敏捷魔石はご主人にお土産にいくつかあげて、残りは売ろうかな?


いや、アイテムのほうが値段つくし、魔石はセーフティハウスの肥やしにしようかな?


……モンスターの数だけは多いし、半分売って半分使うか!


それにしても障害物多めな洞窟型ダンジョンって、歩きにくそうだな。グレイがモンスターを倒しながらつんのめってる。


頑張れグレイ!……俺、四足でよかった。

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