第245話 スケジュール
「お疲れ神木!凄かったな!」
三井君、訓練に付き合ってくれるのもセッティングしてくれるのも有難いんだ、有難いんだけど、今はその優しさと笑顔が憎たらしく思えるよ……
「うにゃにゃ」
「三井、マスターがクラス代表の職業知りたいらしいぞ」
「あ、そういや代表の名簿は配られてたな」
僕がクールダウンしてる間に、猫とドールと善意の悪魔が計画を練っている……
対人戦闘なんてここでしか使わないのに…いや、人型モンスターはいるけどさぁ……こんなに頑張る必要があるのかと問いたい。
「やるのは僕なんだけど……」
「うにゃ」
ご主人、ナメられたらおしまいだぞ。
眼はそらしたら負けなんだぞ!とか猫のスタンスで言われてもね。
「神木、探索者界隈だとお前は案外有名なんだから、下手に弱いと認識されたらヤバいことになるぞ」
「え?」
「一般的にはミロクの飼い主って認識だけど、探索者界隈だとお前の叔父さんが有名過ぎて、その叔父さんに鍛えられた甥っ子としてお前も有名なんだよ」
まさかのそっち方面!?
「下手な戦い見せたら上級探索者の叔父さんに鍛えられたくせに弱いとかで上級生に絡まれるぞ」
あ、あぁぁぁ……
「行くも地獄、退くも地獄とはこのことかっ!」
「一応大会では匿名でいけるように高村が連絡してたが、学校内では名簿が出来てるんだな」
え?匿名オッケーなの?
「うにゃ」
テレビだから未成年の個人情報保護しなきゃ。と言ったミロクに、それもそうだと納得した。
「神木が学校内で無駄に集られてないのは強いからだぞ、神木は興味無かったかもしれないけど、この大会の優勝候補お前だからな?」
三井君が言うには学生レベルでは釣り合わないと思われてるので、皆遠慮しているんだとか……実際に配信での動きを見て先生たちが実技授業いらないのでは?と会議が開かれたらしい。
それを何故三井君が知ってるのかは、教えてくれなかったけど。
「つうわけで、瞬殺しちゃうくらい圧倒した方が良いんだよ。だから明日も頑張れよな!」
「………はい」
「にゃぁん」
明日は斧とか双剣とかタンク系やるね。って名簿を見ながらミロクが言った。
どうやら後はそんな感じらしい。
「うにゃ」
それが終わったら魔法混ぜるよ。と追加で言われて、訓練が2日では終わらない事が確定した。
「レベルを上げたりとか……」
「にゃにゃ」
2週間あるから、最初にミロクと訓練してモンスターでレベル上げして最後の3日でまたミロクと訓練する。と地獄のスケジュールを発表してくれた。
「色んなポーションをマスターが大量に作ってたから、大丈夫だぞ」
グレイ、それはフォローになってないよ。
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