第243話 当たらないのはどうすれば?
片手剣を一通りやったら、次は短剣をやり、大剣もやった。
「にゃぁ」
大剣はグレイほどブンブン振れる人はたぶんいないから安心して。
とかミロクは言ったけど、人間の判断力では無理な動きもしてたから、学生レベルならミロクを相手にするよりは楽だと思うよ?
「これ、スキルとかどうなってんだ?」
「初期スキルは入ってるけど殆どレベルは上がってない」
三井君とグレイはのんきにお話してるし、ミロクは楽しそうに次は何しようかなぁとか言ってるし、僕だけ大変では?
「うにゃぁ」
基礎的なやつはやっとこう。
そう言ってミロクは槍を出した。
「え、まさか槍とかも使えるの?」
「うにゃん!」
俺は不可能を可能にするにゃんこだからな!とキリッとキメ顔してるんだけど…
「うん、まぁ、確かに猫がドールを操って武器戦闘するとか、不可能を可能にしてるね」
たぶん何かのアニメとかのセリフなんだろうなぁと思いつつ、頷いといた。
そして、ミロクの操るグレイの槍さばきは凄かった。なんというか、途中で伸びる!そして戻りが速い!突き主体の流派っぽいけど、速くて受け流すのが大変だ。
微妙に赤インクついてるからさばききれては無いんだけど、強引に距離を詰めたら石突側で払われて詰められないし。
「俺、こんな上手く槍使うやつ見たことねぇけど?」
「マスター、学生レベルだぞ?」
「うにゃ」
これで慣らしとけば他は楽勝だからいいの。
「なるほど…って納得しないよ!?」
「ふすん」
鼻タメ息でご主人はワガママだなぁって言うのやめよう?
「うにゃ?」
大会に弓とか鞭とか出てくる?と一旦動きを止めてミロクが訊ねてきた。
「……ごめん、知らない」
「三井、マスターが大会で弓や鞭とか使うやついるか?って」
「いるぞ!今回はテイムモンスターやドールなんかが無しなだけで飛び道具とか魔法もありだぞ!」
「うにゃ、にゃぁん!」
ありがと三井、じゃあやらなきゃ!ってミロクが更にノリノリだ。
「うにゃ」
というか、ご主人は魔法ありなら使いなさい。と微妙に怒られた。
ミロクは魔法縛りで武器戦闘の雰囲気だけ見せるからご主人は大会の相手だと思ってやるように!って追加で言われたんだけどさぁ……
ミロクが操るグレイに魔法が当たる気がしないから武器にだけ集中したいんだよねぇ。
なんか、ミロクに魔法撃っても武器でパシッと消されそうというか……いや、隙を作るくらいは出来るのかな?
「選択肢が増えると動きに支障が出るし、魔法はおいおいってことで」
「うにゃ」
まぁまだ初日だからいいや。ってこれ今日だけじゃないんだ……
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