おや?
第199話 推し以外は全てついで
ダンジョンでストレス発散出来て絶好調な高村。
嫌そうな推し猫とそのドールの映像を見て一瞬依頼を取り消そうか悩むが、副ギルド長としての責任感が勝った。
「あの性格ユニークなドールに出会ったミロク君の反応も見てみたいので、仕方ありませんよね」
おっと、つい口から本音が出てしまいました。
ギルドからの鑑定依頼をミロク君に連絡して、ついでに錬金術バカの方にもギルドに来るように伝えました。
まぁ錬金術バカが見てなくてもメイド1号が何もかもやってくれるでしょう。
ユニークスキルを取得する程の錬金術バカで生活力皆無だから私と神木で材料集めて高性能ドールが出きるまで延々とドール作成させたんですよね。
鑑定結果で一番良いドールを選んで他は売りに出しましたけど、メイド1号と名付けたときは売りに出されたドールの方が運が良かったのでは?と悩みましたね。
ミロク君と会える鑑定日、時間の5分前にはギルドにやって来たミロク君たちはとても素晴らしい。
それに比べてあのバカは、何故かメイド1号に縛られてやって来ました。ついでにクロユリも居ます。
「……にゃ」
「帰って良いかと言っているが、俺も同感だ」
あ、翻訳アプリの起動忘れてましたね。グレイが翻訳してくれるので必要無いといえば無いですけど。
「むぐぅぅ!」
「申し訳ございません、家から出ないと駄々をこねるので縛って連れてきました」
猿ぐつわまでされてジタバタしてるバカを無視して、丁寧に頭を下げるメイド1号とクロユリ。
「あぁ、いつもの事です」
私が対応している間に、凄い勢いでパソコンに入力しているミロク君。
そんなに対応したくないんですかね?特に変なドールじゃありませんけど?
「まぁ!お猫様がいらしているのですね?大変お可愛らしい…」
「おや、良い感性をしていますね」
ドールでもミロク君のファンを増やせる機会は逃しません。
「……うわぁ」
「むぐぅぅ」
「うにゃ」
『終わった』
え?終わった?
「もう終わったんですね?さすがミロク君です、仕事が早い」
先に仕事を終わらせてから、ゆっくりミロク君の素晴らしさを語るとしましょう。
ふむ、グレイの鑑定結果と比べると全体的な性能が一段劣るといったところでしょうか。
さすがにユニークドールそのもののスペックは出来なかったようですが、クロユリのスペックですら普通のドールでは考えられない程優秀です。
そもそも家事と戦闘の両方をこなせるドールがありませんでしたからね。
モンスターとしてなら戦闘もするくせに錬金術ドールにしたら手伝いしか出来ないんですよね。
しかも自己判断で動けるドールを作成出来るのは極一部なので、いちいち指示を出さないといけないんです。
グレイやクロユリって、特殊すぎるんですよね。
クロユリ、再現性があるなら何体か作って起動前にギルドに売ってくれませんかねぇ?
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