第189話 のんびり報告会


ロブスターは旨かった。


「明日はお休みなんだけど、僕たちそんなに疲れて無いんだよねぇ。レポートもだいたい終わってるから、明日はお出かけする?」


いやいやいや、ご主人………


「にゃにゃ」


ダンジョンで寝泊まりしたんだから、気がついてないけど緊張してただろうし、お休みしなさい。


「……はい」


ご主人の膝で撫でられながら、太ももタシタシして説教しといた。


「……ていていていてい!」


あ、あぁぁぁぁっ、腰をとんとんしゅるのらめぇぇっ!


腰が上がってしまう!もっと強めが良くて押し付けてるわけじゃないから!つい持ち上がっちゃうだけだから!


こういうとき元人間の羞恥心出てくるのやめて!普通の猫なら素直に喜ぶのに!


「ミロクは気持ちいいに屈するの恥ずかしがるよねぇ…」


「にゃ!?」


確信犯だと!?


「ところで、ミロクたちは何も変わったことなかった?」


「マスターがずっと寝てた」


「え、珍しい」


え?珍しくないよ?俺は普段からずっと寝てるよ?


「動画見るでもなく錬金術するでもなくアニメ見るでもなく寝てたの?体調でも悪いの?」


「俺も思って調べたんだが、猫としての平均的な睡眠時間だった。今までがおかしかったんだ」


「にゃ?」


俺いつも普通に寝てるよ?


「マスターは短時間寝て動画みてアニメ見て短時間寝て遊んで錬金術して短時間寝てだから、少なめだ」


あー、まぁ、ね?


「うにゃ」


バレたから見たいの見まくってたから仕方ない。


一応、前までは猫らしくしてたんだ。知能高いのがバレたんだからこそこそする必要無くなったし。


あとユニークスキルのおかげで色彩豊かだから選択の幅が広がった。


「にゃぁ」


あと単純に眠かった。


気になるWeb小説を一気読みして夜更かししたからだけど、たぶん怒られるから内緒だ。


「なんともないなら良いけど、他には?」


「特に無いな?1日あけた程度で何かあっても困るだろ」


「それもそうだね」


「キュー」


「え、ヤクシは1人で小ダンジョン行ったの?」


「キュキュ」


「あぁ、ちょっと大きくなって戦ってみたんだ?」


「キュー!」


「そっか、おっきいと楽しいんだね」


……いや、今、踏んづけるの楽しかった!って言ったぞ?ご主人?


あれ?わかりあえるスキルが空気読んだのか、ご主人のスルーが発動したのかわからない。


いや、まぁ、ヤクシもご主人もほのぼのお話してるから、良いんだけどな?


ヤクシはどこをどうしたらそうなったの?


やっぱり生まれるときに卵叩き落としたのが原因かな?ほんわかご主人と癒し系な俺に育てられて、なんで毒舌キャラみたいに育ったんだろ?


やっぱりダンジョン関係って不思議がいっぱいだな。

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