うなぁ

第187話 光学迷彩敗れたり!


ご主人が夜営訓練から帰ってくる。


まぁ一泊しただけなのでちょーっと寂しかっただけだ。


いつもと変わらず朝寝して昼寝して夕寝して就寝したが、寂しかったのだ。


起きてる間は、ご主人にこっそり付けてるカメラ映像を倍速で確認してたんだけど、何故か見えてないはずの佐藤が俺には見えてたのだ。


カメラ映像なのに透明化してるやつが見えるとか、やっぱ視覚系ユニークじゃなくて鑑定系ユニークって言っといて正解だよな。色々なところに危険視されて俺が危ないところだった。



映像を見る限り、佐藤は自分の手で口を塞いでる。あと使ってない手がバタバタうるさく動いてる。


……そういや、ツッコミのユニーク持ってたよな?


うん、頑張れ佐藤!動きがやかましいエルフの映像って貴重だよな!


遂にはツッコミ入れちゃったし、その後も壁を叩いてたり、見張りのご主人達見ながら眠そうにしてたり………これ、保護役が一番大変なのでは?


そんでご主人達が10階ボスを倒しに行くときは、こっそり一緒に入って壁に張り付いてたし。


まぁ手出しはしてないから宝箱とかも無かったんだけど……


その後はもうバスに乗って学校に着いたところだ。


パソコンを消して、ご主人を迎える準備だ。玄関待機!


「ただいまー」


「うにゃん!」


「キュー!」


「おかえりなさい」


『やっぱー、ご主人の霧吹きじゃないとーおかえりー。お水ちょーだーい』


マリモちゃん、グレイの霧吹きとご主人の霧吹きの何が違うんだ?


「はわぁ、帰ってきたよぉ!寂しくなかった?僕は寂しかったよぉ」


お、おう?ご主人が高速もふ撫でしてくるぞ?


「にゃ」


雑に撫でるのやめれ。


「そっかそっかぁ、ミロクも寂しかったんだねぇ」


言ってないが?雑に撫でるのやめれとは言ったけど、寂しかったとは言ってないが?


「うにゃ」


変なテンションだからさっさと寝ればいいと思う。


「お風呂用意してるぞ?それとも何か食うか?」


「なら、お風呂もらおうかなぁ」


ご主人は収納鞄からロブスターをグレイに渡してから、風呂に行った。


「ロブスター料理のレシピはダンジョンレシピだぞ?」



ロブスター料理とか、前世の俺も食ったことはない。



あれ?猫になってからのほうが、もしかしたら良いもの食べてるんじゃ?


考えるのはやめよう。悲しくなるからな!


「うにゃ」


美味しければ何でも良いのだ。


「…それはそうだな、じゃあ俺は料理の下ごしらえとかしとく」


うむ、俺は……ご主人にプレゼントされた鑑定モノクルは、果たしてダンジョンさんから俺への宣戦布告なのか?という議題でヤクシやマリモちゃんと話し合いをしなければ!

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