第171話 結局頼りになるのは高村
やめてって言えないなら我慢するしか無いよね、とご主人は残念そうだった。
まぁ、拝まれるだけなら実害は無いから気にしなければ良いんだ。
「うにゃ」
俺も報告があるのだ。
「ん?何かな?」
「にゃにゃ」
ご主人の翻訳アプリが出来た。
「……何が出来たって?」
「うにゃ」
動物とかの言葉を翻訳するアプリ。
「どうしてそうなったの!?」
「うにゃにゃ」
翻訳ボードのレシピをスマホに入力しながら材料入れてたらスマホが釜に落ちて、仕方ないからそのまま錬金したら、スマホにご主人アプリがあった。
「えーと、スマホはアプリが増えただけで普通に使えるんだよね?」
「にゃ」
うん。
「増えたアプリがご主人アプリって名称で、翻訳アプリだったってことだよね?」
「にゃ」
うん。
「世の学者さんたちが頑張って動物の鳴き声を言語化しようとしてたのに、あっさりと、しかもちょっとしたドジで出来ちゃったの?」
「にゃにゃ」
仕方ない、ダンジョン関係だもの。
「スキルとかなら個人の範囲で終わるし、翻訳ボードなら作成個数って制限があるけどアプリって……」
「うにゃ!」
もちろん他の媒体にもアプリをコピーできるぞ!
「知られたら広まるの一瞬じゃない?しかも僕のユニークスキルなら相互だよね?」
「うにゃ」
いや、そこは廉価版で動物やモンスターの鳴き声が人間の言葉に変わるだけで、逆は無理だった。
「あ、そうなんだ…そういえば翻訳ボードもそうだね」
「うにゃにゃ」
流石にユニークスキルをそのままアイテムには出来ない。
「ふーん………え?どうしよう?」
「にゃにゃ」
探索者配信事務所から売り出したらどうかと思ってる。
「また高村さんのお世話に……」
「にゃぅん」
ミロクグッズだから喜ぶと思う。
ついでに俺の抜け毛で作ったミニミロク人形も付けよう。夏も終わってそろそろ換毛期だし、めっちゃ抜けるのだ。
ミニといっても精巧な奴だぞ?錬金術アイテムだからな!幸運が微アップだ!
目は魔石だし、肉球はスライムゼリーでぷにぷになんだぞ!肉球をぷにっと摘まむと爪が出てくる謎仕様!
因みに招き猫ポーズだ。
とりあえずミニミロク人形の写真と、アプリをどうするかの相談、俺の希望とその報酬として人形をプレゼントすると連絡しといた。
そしたら即座に欲しいです!と連絡が来て、とりあえず特許の申請などその他諸々を明日ギルドでやることになった。
「ミロク、明日は高村さんに撫でさせてあげてね?獣人関係で忙しくしてるだろうにミロクのお願い最優先にしてくれてるんだよ?」
「うにゃ」
それとこれとは別なのだ、ご主人。
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