第167話 ご主人も高村に投げた
ミロクが飼い主さんをなんだコイツ?って目で見てるような気がする。
あと高村さんもちょっと引いてる気がする。
「この後は書類記入のみになりますから、颯人君たちはお帰りになって大丈夫ですよ?」
時計を見た高村さんが、僕たちに言ったので確認したら、もう5時になるところだった。
お言葉に甘えて帰ることにして、受付で緊急依頼の報酬を受け取る。
緊急依頼は報酬が少額なんだけど、呼ばれたら一応参加しなきゃいけない依頼なんだよね。
帰りはミロクが猫馬車で走ってくれた。ライトを追加したらしい。
そして家に帰ってきて、風呂や夕飯を済ませてまったりしてたら、突然……
「うにゃ」
あの飼い主、結果オーライでオッケー!ってユニークスキル持ってた。とミロクが呟いた。
「なる、ほど?」
「確かにそんな感じはあったな」
「キュー?」
ヤクシがミロクにスキル内容を訊いた。
「うにゃにゃ」
とりあえずやってみれば良い感じな結果になるって内容だった、たぶん関係者ユニークなのではないか。
関係者ユニークって僕とかヤクシのそれダンジョン探索に要る?みたいなユニークスキルかぁ。
「うにゃ」
あぁいう性格だからユニークもらったのかユニーク貰ったから酷くなったのかは不明。
あー…ユニークスキルに影響受けるのはあるよね、ミロクの幸運スキルのやつとかがそうだ。
ちょっとアイテム品が良かった程度だったのに、最近じゃダンジョンさんがリクエストに答えてるレベルで良いもの出てるし。
……マリモちゃん経由でリクエストが届いてる疑惑は置いといてね。
「にゃぁ」
ピーちゃんどうなるかなぁってミロクが呟いてるけど、まさか心配してる?
あれだけ雑な扱いしてたのに心配するの?
興味無いのかと思ってたよ。
「うにゃにゃ」
近所のカラスが明日小ダンジョンのボスに挑戦してみようとか話してたんだ。
「え?」
「にゃぁ」
手があったほうが便利だとか前に話してたから、不安。
ちょ、ちょっと待ってミロク?
「野生の獣人が出ちゃうかもしれないってこと!?」
「うにゃ」
獣人を選ぶかはわからないけど、近所のカラスが数羽だけだがレベルが10になってるとか話してるのを聞いたそうだ。
それでボスに挑戦してみようとかいう話をしていたらしい。
いくら鳥でもレベル10あればヒト並みの理解力はあるし、元々カラスは頭が良い。
「ヤバいのでは?カラスは止められないのか?」
「うにゃ」
遠くの声が聞こえてるだけだし、小ダンジョンに行く途中でダンジョン入ってる発言を聞いて、チラ見鑑定しただけで面識は無いらしい。
そうだよね、近所のカラスって言うけどこの辺でカラス見ないからね!
僕が知らない、聞こえてないなら、猫の聴覚で聞こえてくる声を拾っただけだよね!
それは近所のカラスとは言わないなぁ。
あとカラスって結構行動範囲広かった気がするんだけど、どうにか出来るのかなぁ?
とりあえず、申し訳ないけど高村さんに一報いれとこう。
高村さん面倒事追加してごめんなさい!
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