第160話 鳥獣人鑑定してみる
「ヒールされてるけど、念のため回復の水かけとこう」
ご主人はペットボトルに入った水を鳥にかけていく………回復の水ってかけても効果あるの?
「回復の水はポーションと違ってかけても効果ねぇぞ」
現場責任者のオジサンが、もうすでに遅いけどご主人を止めた。
「え?……かけちゃいましたけど」
「乾かしとく」
グレイがドライヤー風に魔法を使って乾かしに入った。
「にゃ」
傷は無いから大丈夫。
「いや、全裸で山の中に居たんなら変な虫とかに刺されてるかもしれないでしょ?獣人って何を食べるかわかんないし、回復の水ならそういうの全部大丈夫だし」
……獣人になっても鳥の餌食わなきゃだったら可哀想なんだが?
というか、鑑定したけど状態異常は無いから大丈夫だって。
あ、今のうちに詳細に鑑定しちゃお!きっとデータは高村とかも欲しい筈だ!
ストレージからノートパソコン出して、鑑定結果を念動入力していく。
えーと、名前はピーちゃんで、オス、年齢は15……獣人化した動物が15歳以下の場合は15歳固定で獣人化する。
ほーん、動物年齢じゃないんだな。
基本的に動物の特徴を持った、身体能力高めだけど人間と変わらない生き物らしい。
食い物は何でも……元がアレルギーとか無ければ人間と同じように食える。
寿命は人間基準だが早死にするときはするらしい。
知能レベルは元の生き物によるらしいが、一応一般常識的なことはダンジョンさんがインプットしてるらしい。
ならなんで真っ裸で逃げたんだコイツ?
鑑定結果にひっそりとレベルアップしてから獣人化推奨って載ってる。
………コイツ、レベルが2なんだが?えぇ?ゴブリンまで行ったのでは?その間の奴らどうした?知能レベルがちょっと賢いインコ程度なのに報酬選ばすんじゃないよ!
「うにゃ!にゃぁにゃにゃ!にゃにゃにゃぁぁ!」
「飼い主何処だ!レベルが2で賢くなるとか思ってんのか!なんかダンジョンさんに鑑定結果でレベル5いかないと獣人化出来ないようにするねとか書かれたんだが!だそうだ」
「あぁ…尻尾までぺしぺしして激おこじゃないか、ついでに大きいままだから前足タシタシで地面が…」
「ダンジョンが現在進行形で鑑定結果に干渉してんのか!?」
………現場責任者のオジサンに言われて気がついた。ダンジョンさんが俺に話しかけてる!?見られてる!?
「キュー?」
マリモちゃんが居るからでは?とヤクシに言われてハッとした。
『魔苔情報はー相互だよねー』
だよねーと言われましても?
まぁ、便利だから良いんだ。どうせ世界中に私生活見られてるんだから今更ダンジョンさんがリスナーになったからって困りはしない。
ついでにユニークスキルなんてダンジョンさんがつけた目印みたいなもんだし、鑑定スキルなんてダンジョンさんに情報を教えてもらってるようなもんだ。
よし、納得した。
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