第156話 ペット探偵に頼んでほしい
緊急収集である。ついでに緊急速報もされてる。
にしてもだ、獣人化したペットの扱いってどうなってんだろ?
遠見系や察知系スキルの持ち主たちがギルド本部訓練所に集まった。ごみごみしているので俺の気分は最悪である。
踏まれないようにご主人に抱っこしてもらってるが、ごみごみしてる。
『えー、集まってもらって感謝する。知ってると思うが獣人化したインコが逃げたので捕獲したい。遠見系スキル持ちは高所からの捜索、察知系スキル持ちは散らばって獣人が察知スキルに引っ掛からないか試してみてくれ』
……なんか知らない草臥れたオッサンがマイク持って説明してる。
「にゃ?」
「誰って、ギルド長だよ?」
あー……そういえばそんなのも居た気がする!
配信してるやつは状況確認に使うので配信して欲しいとか言ってる。
「うにゃ!」
「質問だそうだ!」
この人数の中でご主人に発言させるのは酷なので、グレイにアイコンタクト。
「うにゃにゃ?」
「高村はだいたいの位置を掴んでいるのではないか?だそうだ」
俺の質問に、そういえば副ギルド長居るじゃん!等とざわざわし始めた。
『あー……捜索範囲の説明の時に言おうと思ったんだが、高村が発見して遠隔で軽い雷撃を放ったところ、飛行しながら麻痺したのかふらふらと山に落ちてしまって消息不明らしい』
「「「副ギルド長!?」」」
何してくれてんの!?って全員が思ったと思う。
『高村曰く、獣人化したペットの知識レベルもわからないし、長距離を移動されて問題起こす前に落としましょう、ってことらしい』
あぁ、うん、正論といえば正論だな。
『流石に山から情報を取るのは高村も大変すぎて嫌だってことで、君たちに頼む』
頑張れば取れるの!?ってツッコミが至る所から聞こえてくる、まぁこの程度の広さの場所ならにゃんこイヤーに拾えない呟きは無いのだ。
「え、ちょっと待て遠見の高所って木に上れってこと?」
「いやまさか察知スキル使いながら山のてっぺんまで登れとか言わないよな?」
「やべぇw現代日本で山狩り発生したw 」
なんか今笑いかた変なの居なかった!?
「うにゃ?」
「察知系使うよりテイマーの犬系使った方が確実ではないか?と言っているが?」
『あー、隣家の犬に吠えられまくってたらしく、犬には怯えて逃げる可能性があるそうだ』
め、めんどくせぇ!ワンワンローラー作戦が使えないから探索者ローラーなのか…
『で…だ。一応人として扱うつもりだと政府は考えてるが、今回がはじめての獣人化だから何が正解かはわからん、よってなるべく説得して同行帰還が望ましいが……無理な時は投網で動きを封じて、なるべく傷付けずに捕獲だ』
………面倒だから帰って良いかな?
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