なぅん

第154話 ダンジョン後の休日は二度寝


ダンジョンさんはネタに走りがちなのどうにかしたほうが良いと思う今日この頃。


高村がユニークスキルって名言とかネタ台詞とかをもじってることが多いって嘆いてた。


ユニークスキルのおかしなスキル名について話してたら、買い取り額が決まったみたいでヤクシとマリモちゃんが紙を持って帰ってきて、高村が確認してからご主人のカードに送金してた。


帰りついたのは夕方だった。俺の猫馬車はランプ無しなので暗くなると危なくて使えなかったのだ。


回復の水を飲んでも精神的な疲労はあるので、皆さっさと食事して風呂入って寝たのだった。


翌日ご主人は二度寝を決めて昼まで寝る予定だ。



グレイはドールなので普通に朝から働いてる。俺?せっかく人間飯が食えるのに朝飯を抜くわけなかろうなのだ。


カリカリをご飯にして、焼き鮭と卵焼き、オカズが終われば味噌汁をイン!


うーん、この素敵猫皿あと2個ほど欲しいな?


ランチプレート型でも良いぞ!


俺、ダンジョンで動いてるせいか2才前の猫としては軽いからもっとご飯多めにしていいよって獣医から言われてんだ。


動物の1~2才って大人ではあるけど、見た目が幼いよな!細いっていうか、貫禄が無いっていうか……


俺もまだまだ若造なんだぜ!まぁ、この辺の猫には負けないけどな!


「食べ終わったなら皿を流しに運べ」


「にゃ」


念動でひょいひょいだ。


しっかし、何しようかなぁ?グレイは掃除とか始めちゃったし、マリモちゃんは擬態して動かない気満々だし、ヤクシはアクロバティックな寝相晒してる。


二度寝ご主人の添い寝でもしようかな。


駄目だとわかってても、ご主人の胸の上に落ち着くのはやめられない。乗った瞬間に寝てるご主人が呻き出すけど乗っちゃうのだ。


人間の理性を持ってしても止められない猫の本能。でも俺は猫のわりに働き者だし、その辺多めに見てもらえたら嬉しい。


棚の上に乗ってる小物類をちょいっと落とすのは止めらんねぇ!


それがご主人の頭に当たるとわかってても止められないから不可抗力なのだ。


あとついでに運動したあとのご主人の汗の匂いとか、ついつい嗅いじゃう。フレーメン反応っていうんだよな?あれ、やっちゃう。やったあとにまた嗅いじゃう。


臭いなら嗅がなきゃ良いのにって言うけど、ご主人はわかってないのだ……嗅ぎに行っちゃうのが猫なんだってことを!


「う…………ぅぅ………」


「みゃぁん」


ご主人が苦しんでいるけど、もう落ち着いてしまったので動きたくない。


ご主人の呼吸にあわせて上下する揺れが眠気を誘う、あぁっ!ご主人横向かないで!



……仕方ないので横を向いたご主人の顔にケツ向けて寝る。もふもふがご主人の鼻とかに入ってるかもしれないし、尻尾がご主人の頭をパタパタはたくかもしれないがしょうがない。


これがオレ流の添い寝なのだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る