第152話 ドロップ売却


帰り道にギルド本部があるんだから行くのは本部で良いよねってことになったので、猫馬車で本部入り口に乗り付けた。


既に高村さんから連絡もらってて、そのまま高村さんの部屋に行くことになってる。


鑑定依頼書とか色々準備万端だそうだ。


「お疲れ様です、ミロク君は雷魔法お揃いですね!」


「うにゃ!」


「お揃いだな!だそうです」


ミロクが喜んでるのはお揃いだからじゃなくて、雷魔法ゲットできたからだろうけど言わなくて良いことだって僕は知ってる。


「グレイにはいつもの動画の翻訳テロップをお願いしますね、こちらの箱には売る用の魔石、こちらの箱には武器系のドロップ品、こちらの箱にはその他ドロップ品、こっちは売る用の宝箱品をお願いしますね」


机の上にラベルの付いた箱を乗せて説明してくれた。


「ミロク君の幸運が仕事してるのか、君たちはドロップ品が多いですよね。魔石は確定ですけど、普通なら魔石以外はなかなか出ないんですよ?」


ニコニコしながら高村さんが言う。


ですよねー?ミロク無しの時はたまにしかアイテムドロップしないし、学校でもそう教わりましたよ。


ミロクはストレージからそれぞれの箱にアイテムを入れて、高村さんが用意したパソコンにドロップ武器の鑑定結果を入力していく。


ヤクシとマリモちゃんは高村さんの手伝いで、売る魔石の箱やアイテムドロップの箱をギルドの鑑定機のとこまで運びに行った。


僕はポーチにしまいこんでる使わない武器を下取りしてもらうために書類書いてる。


溜め込むとろくなことにならないのは叔父さんで証明済みだからね。


「テロップ終わったぞ」


「ありがとうございます、バイト代はいつものようにミロク君のほうに入れておきますね」


動画をざっと確認して、高村さんは動画を公開した。


「あとは…レベル対応型ダンジョンの情報料ですが、たぶん話が国のほうまで行くので振り込みは遅くなりますがご了承ください」


「あ、はい。それは別に」


「うにゃ」


「あ、終わったみたいです」


高村さんはミロクの鑑定書を確認して、上位種系ドロップ武器の定番ですね。と呟いてギルドの規定料金で買い取ってくれた。


「因みにミロク君、オークの腰布って鑑定で何か特殊な使い方があったりしますか?」


「腰布系は洗濯しても汚れや匂いが落ちないクソドロップだ」


「うにゃ」



ミロクが見てもとくになにもないらしい、

防御力はあがるので合成素材には使えるらしい。


そう説明すると、今まで廃棄してたので普通の錬金術師に試してもらうことに決めたそうだ。


普通の錬金術師……まぁ、ミロクだと何が起こるのかわからないもんね。

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