第150話 幸運が一番仕事した
衝撃のやらかしに僕が放心してると、ミロクたちはささっとドロップアイテムを拾ってた。
「うにゃにゃー」
上位種オークが使ってた武器をドロップしてるけど、効果がオーク特効なの不思議ー。ってミロクが首を傾げてる。
あと、特に呪いは無いらしい。
それを聞きながら僕はノロノロとポーチに今までの双剣をしまってから新しい双剣を取り出した。うっかりは一度で充分だ。
「にゃ」
「キュ」
「颯人様、宝箱はよっ!と言われてるぞ」
『マリモちゃん開けちゃうー』
「あ、待って!僕も開ける!」
ミロクがうろうろスンスン、前足でちょんちょんと触ったりしてる。マリモちゃんは既に開けてるしっ!
『ひゃっふー!』
マリモちゃんが両手で箱っぽい物を掲げて喜んでる…………液状肥料アンプル10本入り?
元気の無い植物もこれ1本!植物のためのポーション!ダンジョン産で安心安全!って箱のパッケージに書かれてる。
うん、まぁ、マリモちゃんは喜んでるから良いんじゃないかな?
「マスター、これ何のスキル石だ?」
「うにゃ」
「鉄壁…まぁ、タンク系のスキルは乏しいので有難い」
グレイは鉄壁のスキル石らしい。
「キュ?」
「にゃ」
「キュキュー!」
ヤクシはサイズ変化のスキル石でとても喜んでる。1人だけ大きくなれないのが悔しかったのかな?
「うにゃん」
え?ミロクは雷魔法のスキル石?えぇ?ミロクがもっと強化されるんだけど?
でも、雷魔法かぁ……良いなぁ。男の子なら一度は憧れるんじゃないかな?雷魔法って。噂だと制御が難しくて高村さんくらいしか使いこなせる人が居ないって話だけどね。
………高村さん、ミロクとお揃いだって喜びそう。
んで、僕の宝箱はというと……スキル石だった。
「ミロクお願い」
「…にゃ?」
ミロクがパッと見て首を傾げた。
「うにゃにゃ」
戦闘系のランダムスキル石らしい。戦闘系スキルをランダムで取得できる。ランダムといっても不要なスキルは出ないらしく、ゲームで言うところのSSRのスキルとかもあるんだそうだ。
普通に魔力操作のスキル石が良かった……
ミロクが凄いワクワクキラキラした眼で見てくるんだけど?これは逆らえないやつだ。
しょうがないから使ってみると、目の前に半透明のウィンドウが現れて、スキル名がスロットのように流れていく。
「うにゃ!」
今!というミロクの声に釣られてウィンドウを叩く。
パッパラー!エクストラスキル!体の使い方がなんか上手くなるスキルを取得しました!
「ちょっと意味がわかりませんねぇ?」
僕は困惑した。
エクストラスキルってなに!?ミロクの幸運ヤバい!スキル名が変だ!なんか上手くなるって何が起こるの!?
「うにゃ!にゃにゃー」
落ち着け!全体的にご主人の動きを補正する感じのスキルだ。とミロクが言ってくれなかったら僕の混乱は長引いていただろう。
とりあえず、高村さんにエクストラスキル知ってるか確認しなきゃ。
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