第143話 ここ最近で一番嬉しい


頑張って雑魚処理してたらご主人たちがクイーンとかジェネラルとかを倒した。


ようやく終わったゴブリンパニックに、ご主人は疲れたと座り込んでしまった。


俺はまだまだ元気いっぱいだ!だから宝箱開けようと思ったんだが……宝箱が人数分ある!


「にゃぁ?うにゃぁ?」


えぇ?どれにしようかなぁ?と悩みながらうろうろスンスン行ったり来たりしてみる。


見た目もサイズも同じなのでたぶんどれを選んでも良いような気がするんだけどな?


しかし、ドールのグレイの分までくれるんだから、ダンジョンさんって太っ腹だよなぁ!


「どれでも良いよぉ疲れたぁ」


本当にご主人はお疲れ様だ。頑張った!


「これ、俺のもあるのか」


「キュー」


『マリモちゃんーこれ開けるー』


因みに全て罠無しだった。早速ヤクシとマリモちゃんが開けてるけど、2匹ともシルバーに青い宝石がついたシンプルな指輪みたいなのだった。


鑑定してみたら、角にはめるリングで魔力消費軽減がついてて、角にはめたらぴったりフィットするらしい。


グレイは衝撃軽減の盾、ご主人は鋭利付与の双剣だった。


俺のは何かなー?



「にゃ?」


ん?


これは……猫用のご飯皿だ。


か、鑑定!鑑定してみたら凄いのかもしれない!


…………


「うにゃぁん!!」


やったぁぁっ!!


「にゃ!うにゃにゃ!」


ご主人聞いて!これ人間の食べ物が猫にとって美味しい感じに調整してくれて害になるものは無害化する猫皿だ!


「え!?」


「ダンジョンが空気読んだヤツだな」


思わず猫皿を前足で持って頭上に掲げて後ろ足でぴょんぴょんスキップしちゃった。


やったダンスと名付けよう。


「にゃ!にゃ!にゃ!」


やった!やった!やった!


カレーにラーメン、何でも食える!ただし皿に入る分だけ!


「中ボスの宝箱って戦闘アイテム以外も出るんだね……」


「キュー」


「うにゃ!」


ヤクシに良かったねって言われたからテンション高めにありがとう!って返す。


因みにマリモちゃんは興味無さげ。マリモちゃん的に嗜好品として食事は旨いが、もらえるなら鉢植えに肥料をいれてもらったほうが嬉しいらしい。


「にゃ!」


ダンジョンさんありがとう!


大事にストレージにポイする。今日からこの皿使ってカリカリのトッピングにご主人のご飯わけてもらうんだ!


……いや、グレイのご飯で良いや、育ち盛りのご主人のご飯を少なくしちゃダメだ。


「うにゃん」


グレイにご飯わけてねってお願いして、ご主人に回復の水を飲ませて移動開始。


今日は5階までで終了なのだ!夏休みでもちゃんとダンジョン探索して、ご主人の勘が鈍らないようにしなくちゃな!


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る