第133話 何すればいいかわからんタイプ
ちょっとお話してたら夕食の時間になったので部屋に戻る。
夕日に照らされる街並みが窓から見えて、とても綺麗である。
がしかし、西日は眩しくて暑いのだよ!ご主人はささっとカーテンをしめて、薄暗い部屋は文明の光によって明るく照らされた。
ご主人の夕食が運ばれてきて、必要無いけど独り飯は寂しいのでグレイは作り置き弁当を食べる。
もちろん俺達もカリカリをもらって、マリモちゃんは魔苔擬態して回復の水霧吹きだ。
終わった食器類は回収ボックスに入れとけば良いらしい。グレイの弁当箱や俺達の皿は洗浄かけてストレージにポイ。
さて、夕食後の時間は何をしようか?ご主人はシャワーに行ったし、ヤクシはあられもない寝姿を晒してるし、マリモちゃんは擬態後は動かないし、グレイは錬金術のレシピ本を読んでる。
暇だ。寝れば良いのか?それはなんか勿体ない気がするんだ。
魚クッション出してケリケリしとくか。
前足で抱え込んで蹴り蹴り蹴り蹴り!噛み噛み……スヤァ。
ガチャッという音にビクッとして起きた、どうやら寝てたらしい。ご主人がちょうど終わったところだから少しだけだな。
「にゃぁん」
ご主人の濡れた髪を魔法で乾かしてあげる。
「ありがとうミロク」
「うにゃ?」
「このあと?テレビみて寝るよ?」
……まぁ、そんなもんだよな。
アニマル映像特集番組がやってたのでそれをみて、映画チャンネルで映画をみて、寝た。
次の日、朝食を食べて10時くらいには目的地に到着した。
「これから車でホテル行ってチェックイン」
ホテルから送迎車を出してくれてるらしい。
「あ、あれだ」
車に乗って運転手さんと本人確認したあとホテルへゴー。
因みにグレイはストレージである。
俺達はキャリーリュックだが、たまにご主人が顔を出させてくれるので大丈夫。
ホテルに着いたら手続きして、部屋に案内されるが、高村の予約したのは離れのコテージ風の建物だ。
バーベキューもできるし、囲いの中なら走り回ったりも可能、部屋風呂に露天風呂にサウナまでついてる。洒落た隠れ家みたいな所だ。
もう家でしかないけど、これを部屋と言っちゃうのか。
とりあえず、チェックインだけしてホテルに自転車を借りて観光に回るらしい。
ホテルからのオススメサイクリングマップも貰った。
車を出してくれるらしいんだが、ご主人は自転車を選んだ。
「高村さんオススメの店があるんだって、ペット可の料理屋さん」
テイマー探索者が兼業してる料理屋で、食べるのが好きでテイムモンスターたちに旨いもん食わせたい欲から派生した料理屋らしい。
魔石だけなんて味気無い!美味しいもん食わせてやる!と料理してたら人にまでねだられて、だったら料理屋するか!ってなったらしい。
行き当たりばったりなのは探索者あるあるなのか?
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