第132話 テイマーとお話
ご主人は他のワンコたちともお話に行くらしい。猫が好きだが犬も嫌いじゃないご主人。
普段は触れない犬をワシャワシャしてる。それを俺はジトッと半目で見てる。嫉妬するのは仕方ない。
そんな俺をグレイが抱えて、テイムモンスターたちのところにポイッと投げて、グレイはご主人の補助に行った。
もちろん俺は投げられてもスタッと着地出来るので問題はないのだが……扱いが雑な気がするのは俺の気のせいだろうか?
テイマーはモンスター用の空間を持ってるけど、たまに出して息抜きさせてやるらしい。
俺は翻訳ボードを出してテイマーとも会話してみる。なんたって俺もテイマーみたいなもんだからな!
「うにゃにゃ」
『これは翻訳ボードで動物やモンスターの言葉を日本語にする錬金術アイテムだ』
「おー、やっぱり君たちって動画の猫なんだ?」
「錬金術アイテム?まさか錬金術まで使えるのか?」
「というか、あの牛柄男……ドールの証つけてなかったか?」
等々、テイマーたちが好き勝手喋り出した。
「うにゃ」
『ミロクが錬金術使える、グレイはドールでミロクが作ったユニークドール』
「うにゃにゃ」
『ミロクはユニーク持ちでダンジョンさんに目をつけられてるのだ』
テイマーたちは皆、あー……みたいな反応をした。どうやらユニークのことを知ってるらしい。
「一応テイマーって専業探索者多いからなユニーク持ちの理不尽さくらいは知ってる」
「わかる、守護者とか副ギルド長とか有名だよな」
「誰も名前をあかさないユニークスキル」
「うにゃにゃ」
『ミロク、鑑定系とテイム系と幸運アップ系のユニークある』
「そういやその2匹のドラゴン……」
「見た見た、鑑定系ユニーク欲しいとか思った!モンスター厳選し放題じゃん」
厳選……卵……性格……うっ、吐き気が…!
「うにゃ」
『厳選は沼』
「「「……モンスター違い」」」
「うにゃにゃにゃ」
『アイテムカンストは楽だけど、あれは種類が違う根気がいると思う、ミロクには向かない』
何故かゲーム話で盛り上がってしまった。
『マスター友達出来たーやっぱりマリモちゃんはー凄いのよー』
マリモちゃん、その友達とか言ってるトカゲさん、友達というより下僕では?
凄くプルプルしてるけど?
『サンドリザードとかー珍しい子なのー』
「うにゃ」
『そいつサンドリザードじゃなくてデザートリザードだぞ、サンドリザードの亜種』
「マジで!?サンドリザードだと思って鑑定とかしてねぇわ!」
マジかよ飼い主……
「うにゃにゃぁん」
『見た目の違いはあまりない。サンドリザードと違って火と風の属性を含んでるからデザートリザード』
見た目の違いなんて個体差ですませられるレベル。
飼い主がショック受けてるけど、鑑定してないのが悪い。通常の鑑定でも種族名は出るからな。
「うわぁ、モンスターの鑑定とか見て種類がわかんないやつしかしないよな?」
「まぁ、金がかかるしな」
「こうなると普通に鑑定が欲しいな」
鑑定なぁ?鑑定が使えるモンスター魔石まだ見たことないんだよなぁ。
「にゃぁん」
『今のところ小ダンジョン攻略するしかない』
「それな、結構いいスキル出るよな」
「俺は微妙なのしかこねぇんだよ、異種言語理解は助かってるけど…理解するだけで話せるわけじゃねぇし」
ご主人の下位互換スキルだな。
『ちゃんとーお願いしながらー攻略しなきゃー』
「……え?つまりお願いしながら攻略すれば狙ったスキル出るのか?」
『確率はー上がるー』
またマリモちゃんがダンジョンさんの裏情報バラしてる…
『鑑定とかーストレージとかーダンジョンさん的にはー必須スキルなのでー出やすい筈なんだけどなー?』
「うにゃ」
『ご主人は出なかったけど俺が収納鞄出たからあげた』
『あー、小ダンジョンさんがー拗ねてるのかもー今まで無視してたくせにー!みたいなー?』
「「「しばらく小ダンジョンに通う」」」
そうしとけ。
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