第109話 魔女の家ボス
「うにゃにゃぁん!」
ガリガリするのもビリビリするのも凄く楽しかった!って怒り爆発の魔女に報告しといた。
モンスターだから猫の言葉も通じるのだろうか?
『くそお猫様がぁぁっ!』
更に怒りだしてしまった。まぁ、煽った自覚はある。でもほら、猫ってそういうとこあるじゃん?ない?
「キュ」
お猫様なんだぁ。ってヤクシが生暖かな目で魔女を見てる……あれはイタズラする猫をそれでも可愛い!って許しちゃう飼い主の動画を見てるときの顔だ。
魔女が魔法を連射してくるが、ひょいッと避ける。そして、床や壁が更に壊れる。
『あぁぁっ!?私の部屋が!?くそぉぉっ!』
魔女の部屋?
何にも家具とか置いて無いけど魔女はこの部屋で生活して……ダンジョンモンスターなのに個室とか家の概念あるの?
『というかー、ここってダンジョンであってーあなたの家ではないのではー?』
『ダンジョンはモンスターの家だろうがぁぁっ!』
マリモちゃんの正論パンチかと思ったら魔女も正論?返してきた。
「うにゃぁ?」
でもダンジョンに入って欲しいんだよね?って言ったら……スンと無表情になった魔女。
『そうだけど、家具とか壊されるのは違うじゃん……』
「にゃにゃぁん」
ダンジョンに設置してあるオブジェクトは基本的に確認もしくは破壊するよね。
『うわぁぁぁんっ!』
泣いた!勝った!
「キュー!」
ヤクシが死体蹴りが如く魔法撃って魔女を倒した。泣きながらモヤになって消えた魔女。
「うにゃ」
嫌な事件だったね。
『元凶が何か言ってるー』
マリモちゃんは魔女が消えてった場所に手を合わせて南無南無してた。確かに何か呪われそうだから俺も南無南無しとこう。
…俺がやるとちょうだいポーズみたいでアザと可愛いな?
「にゃぁん」
さぁて、宝箱開けよ。
ドロップは魔女の涙ってレアな錬金素材だった。鑑定で魔女を泣かせてから倒すとドロップするって出てたので、ギルドに報告しといてやろう。
宝箱の中身は錬金術基礎素材セットが入った収納鞄(錬金術関連限定)だった。
基礎素材セットだから、中には薬草から木材や鉱石なんかも入ってるみたい。
限定だけど錬金術関連ってことはドールとかも入れられるんだな。というか他ダンジョンのドロップ品とかも何かしら錬金術で使えるからドロップ品ならどれでも入るだろう。
ヤクシかマリモちゃんが持てば、ドロップ品回収でいちいち俺に渡す手間が省けるな!
まぁ、人間サイズの肩掛け鞄だからどちらも持ちたく無いだろうけどな。ヤクシはサイズ的に、マリモちゃんはこの鞄がちょうど良い感じに大きくなると移動中目立つから騒ぎになるし。
家に置いとく用かな?錬金術関連お片付け鞄に………ストレージに入れてたほうが手間無さそうだから使わないかもしれないな。
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