第106話 猫と相性が抜群だ!
スマホで調べた結果、魔女の家ダンジョンは不人気ダンジョンの1つだった。
一応錬金術関係のダンジョンってことで残されてるらしい。
だから入り口に人が居なかったんだな!
まぁ、俺達にとってはラッキーだ。ぼろぼろにし放題だからな!
罠解除とか猫の手でどうやれってんだ!って感じで漢解除してる。スイッチ押したら矢がとんでくるけど、人間の頭の位置だから全然危なくない。
やっぱダンジョンさんって動物にだけ優しいよな?
「うにゃにゃ?」
ドールを壊さずに倒すとドロップ変わるかな?って相談してみたけど、首をかしげられた。
「キュー?」
壊さず倒すとは?とヤクシに訊かれて、確かにどうすればいいんだ?ってなった。
『コアだけー壊すとかー?』
「にゃ」
それだ。……いや、コアとは?
てか、俺が見れば良いんだよ。
ドールをよくみてみると、頭の位置に何かあって、そこから体に魔力線が出ていた。
多分コアだな。情報を共有して、コアを破壊するだけにしてみたら……
「にゃあ?」
消えない?いや、モヤが出たし魔石も出たからのっぺらぼう人形がドロップしたってことか?
鑑定してみると、錬金術によるドール作成素材って出てきた。
「うにゃ」
錬金術でドール作れるんだな。
でも、等身大のデッサン人形みたいなの怖くね?微妙に顔つけてるし、指とかもちゃんと動く作りだし。
これ、作り方変えればマリオネットにもなるって書いてあるけど、職業に傀儡師とかあった?無いよね?どの職業でマリオネット使って戦うの?
まさか錬金術師の派生とか?いや、猫には関係無いな。操れないし。
えーと、このドロップ品で作ったドールは錬金術師の助手用で、戦闘用ドールは別モンスタードロップ品の素材が必要だそうだ。
この執事やメイドって戦闘用じゃ無いんかい!だからドロップ品が日用品なのか!
ヤクシとマリモちゃんに鑑定結果を報告して、なるべく使用人人形は優しく倒してあげようってことになった。
階段見つけて次の階層に行くと、フェアリー系が増えた。
なんというか、色のバリエーションが増えただけで、そこまで強くはない。
強くはないが、飛行速度が速い……ハエ、くらい?何かうっとうしいな?
こう、目で追っちゃうよな?タイミングがくるまで見に徹しちゃうやつ。ヤクシの魔法をすいすい避けてるから余計に見ちゃう。
……ここだっ!
べちんっと両前足で挟んでしまった。これがおっさん操るじゃらしなら避けられてる所だ。
「にゃ!にゃ!にゃ!」
『ここのダンジョンってー猫が喜ぶ要素ー多すぎではー?』
「キュー!」
ヤクシが当たらない!と荒ぶっておられるぅ!ハッハッハッ!じゃらしに鍛えられたこの反射能力の前ではフェアリーなど止まっているも同然だ!
………はい、落ち着きました。唐突にスンって興味無くなるの自分でもよくわからない。
とりあえずフェアリーも錬金術師の助手として作成できるんだとかで、フェアリー倒してフェアリー作成レシピが出てくるえげつなさにドン引きしました。
ドールもだが、作成されたドールやフェアリーはテイムではなく錬金術師の使い魔スキルが必要らしい。
ついでに自我というよりAIみたいなのが入ってて、生き物じゃないから収納できるらしい。ギルドホームページに載ってた。
因みにフェアリーはドロップ品の羽を使って作成して、羽の色によって魔法属性が変わるらしい。
属性付与の代表的な錬金術素材らしいので、結構な量のフェアリーを倒した。
進んで行くと、たまに皿やグラスが飛んでくるんだが、無機物系モンスターさんは避けたらパリンてして消えるのやめて欲しい。
とても儚い気持ちになった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます