第102話 類友


ボス戦をやったので、2日はお休みを入れる予定だ。


「うにゃにゃ」


人間は文明を手に入れて狩猟民族の心を無くしたのだ。ってミロクがうにゃうにゃ言ってるけどね。


「家猫が何言ってんの」


「みゃぁ?にゃ」


メスをゲットする時にしか狩猟本能働かないんだろ?ネットが言ってた。って…


うん、ちょっとコメントに困る。



「それより、ミロクたちのボス宝箱の中身どうしたの?」


「キュー!キュ!」


ヤクシが、ご主人聞いて!酷いの!って僕の腕にしがみついてきた。


『宝箱はー、ゴブリン召還のスキル石だったからー、売ったー』


うわぁ、レア中のレアじゃないか。流石幸運猫ミロク。


でもまぁ、ヤクシが酷いって言う理由はわかったよ。あの悪臭を経験したらゴブリン召還なんてしないだろうね。


「うにゃ」


布も売ったからお金増えたんだ。というか普通にギルド行って買い取りしてもらってダンジョンまで戻ったの?


どんだけ早く終わったんだろ?結構待たせてたみたいだけど……


「キュー」


ヤクシからお風呂リクエスト入ったから一緒に入る。


ミロクが、ご主人もお疲れだろうってヤクシと洗いっこしてくれたからゆっくり出来た。


ミロクがポンプ押して、ヤクシが泡を受け取りミロクの背中をアワアワさせるとか、可愛すぎてずっと見てられる。


洗った後もお互いにシャワーで流して、魔法で乾かして終了。


「世の中の飼い主さんから羨ましがられるくらいに手がかからないね」


「うにゃ」


「キュー」


ご主人がお疲れじゃなかったらご主人にやってもらうほうが気持ち良いだって、はぁ!可愛い!ヤクシもその通りだって頷いてる。


手がかからないのもいいけど、求められるのもたまらないよね。


その日はぐっすり寝て、学校に行く前に一応伝えておく。


「今日はギルドに行って昨日の買い取りしてもらうだけだから、早く帰ってくるね」


「にゃにゃん!」


ミロク達に見送られて学校へと向かい、教室に入ると三井君たちがだらけてた。


「おー……何でそんな元気そうなのお前」


「えぇ?皆は何でそんなにだらけてるの?」


「昨日の疲れが抜けなかったので御座る」


「帰りも遅かったからな」


えぇ?


「回復の水は?」


「「「……あー」」」


そういえばみたいな反応されたんだけど?


「そんなこまめに回復の水とりに小ダンジョン行かねぇなぁ?」


「3日で効力切れるので常備はしておらぬで御座る」


「むしろ常備してるのか?」


あ、そうだった。


「ミロクがストレージ持ちだから、僕もマリモちゃんのお水に使ってるしこまめにとりに行ってるなぁ」


3日持つなら3日ごとに入れば良いだけだし。


「あー…でも今後のこと考えると常備してたほうが良いのか?」


「その度にスキルやアイテム増えるんだから行きなよ、僕でも宝箱で魔鉄インゴットとか出るし、良い値段するよ?」


ミロクが更にヤバいけどね。必要無いのに斧とか槍とか金属兜だけとか……まぁ、金属兜だけっていってもミスリル製のレア品なんだけど。


「某は煙玉や閃光玉などの消耗品ばかりが出たで御座る」


「俺は回復薬系が多いな」


「良いなぁ俺なんか謎の骨とかだぜ?」


………いやいやいや、何かそれぞれに必要そうで外してる感じのだよね?


「野田君は斥候系のアイテムだし、安田君はタンクだから回復薬だし、三井君はテイムモンスターへのご褒美の骨なんじゃ?」



何でか3人が成る程!みたいな顔してる。



類は友を呼ぶってこういう時に使うんだろうけど、そうなったら僕も呼ばれた感あるから言わないでおこう。

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