第101話 ゴブダンボス戦
ゴブリンパーティーにも慣れてサクサク進み、どうにか10階にたどり着いた。
慣れると多少ゴブリンが強くなっても違いは無かったんだよね。
皆が何か拍子抜けしてたよ。
一本道ダンジョンだったのも早かった理由だね。
「よっしゃ、時間はギリギリだけどここまで来たらボス戦やりてぇよな!」
あー、もう7時かぁ。ダンジョンは遅くても7時半までって学校に言われてるからなぁ。
ここから戻るほうが時間かかりそうだし、倒そうってことになって皆気合いを入れた。
ここのボスはゴブジェネさんだと三井君が言ってたけど、召還系だし、咆哮持ちだし、ゴブリンだと嘗めてかかったら痛い目見るやつだ。
でも、多分ミロクたちは瞬殺してったんだろうなぁ。
一応ミロクみたいに魔力操作して剣に纏わすみたいなのは成功したし、スラッシュと一緒に斬撃飛ばせるようになったし、僕も成長はしてるんだけど、やっぱりあのフィジカル強者達には敵わないんだよね。
「がふっぅ!?」
「うわ、くっさっ!」
「召還される度に悪臭が強くなるで御座る!」
「鼻を丸洗いしたいな」
「予想以上に凄いね」
こんだけ臭かったら召還中で効果ないってわかっててもヤクシが浄化連発してそう。
マリモちゃんは植物要素多めだから悪臭に強いんだけど、ミロクと動物由来のヤクシは鼻が良い分ツラいよね。
「まずは取り巻きの排除!野田と安田はゴブジェネにちょっかい出しつつヘイト管理よろしく!」
召還が終わって早々に銀がゴブリンを倒し始めた。
三井君がバフやヒールの管理しつつ指示だしして、野田君と安田君が動き出す。
僕は銀と同じ扱いで自由に攻撃しなさいってやつで、魔法を使いつつゴブリンの処理だ。
「銀と神木はゴブ処理終わったらゴブジェネにアタック!」
「ゴブジェネに魔法使います!」
「わふっ!」
銀が最後のゴブリンを倒したので、宣言してからゴブジェネに火球を数発撃ち込んでから接近して正面から斬りつける。
背中から銀が氷の矢を当ててるから、熱いのと寒いので大変なことになってる気がする。
因みに火の魔法はゴブリンの魔法使いの魔石からゲットしたよ。
顔面に火球当たったから痛そうだなって思いつつ、スラッシュで肩から胸へと切り裂いた。
ゴブジェネさん2mはあるから首を狙うの大変なんだよね。
野田君が足を斬り着けて、安田君が足を引っ掻けて倒して剣を突き刺して、漸く倒せた。
「やっぱゴブジェネともなるとHP多いし防御力も高いわ」
「某のナイフなど皮膚しか切れて御座らぬ」
「攻撃も結構強い、受け流せないものが多くて腕が痺れた」
「魔力を纏わす戦いかたに慣れてきたかな」
簡単な感想を言い合って、宝箱開けてから魔法陣でダンジョンから出た。
宝箱の中身は人数分のナイフだった。ここのボスドロップはほとんどがこのゴブリンナイフだ。
ゴブリンに対する攻撃力アップというだけのナイフなので、ほとんどの人が売る。
「あーあ、流石にもう暗いなぁ」
「わふっ」
三井君は銀が大きくなれるから銀に乗って帰るし、野田君と安田君はここから家が近い。
僕はというと。
「うにゃにゃ!」
何故かミロクに説教受けてる。
「いや、遅いと言われてもねぇ?」
尻尾タシンタシンしてるからイライラしてるんだろうけど、こればっかりはどうしようもないし。
「にゃにゃん!にゃ!」
「ご主人たちならもっと早く!瞬殺できたでしょ!って言われてるけど」
「仕方ねぇ!安全優先だ!」
「にゃぁ?」
「安全優先でも遅すぎだが?って」
『人間はー、魔力防御してないからーその分考慮しなきゃー』
「………ふすん」
「すっごいため息つかれたよ」
「何か魔力防御とかいう新ワード出てきたしな」
『ヒールあるくせにー傷つくこと怖がり過ぎてー思いきりが足りないんだよー』
「それは我等の今後の課題で御座る、尻込みし過ぎとは思っているので御座るよ」
「せめて銀くらいには勢いよく行きたいとは思っていた」
「銀を参考にすんのはやめようぜ?」
「わふぅ?」
そうだね、銀はちょっと参考にするにはアホ……考えなし感あるよね。
「にゃにゃん!」
「ミロクが今度魔力防御を動画でやっとく!だって」
皆がよろしく!って言って解散した。けど僕はちょっと不安だ、だって剣に魔力を纏わすのも凄く難しかったし、ミロクは感覚派で教えるのが下手なのだ。
マリモちゃんに期待しよう。
因みに帰りはミロクが乗せて帰ってくれた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます