第72話 虫とは解り合えなくてもいいです
ご主人と一緒にダンジョン探索!
前衛のご主人、オールラウンドなペット2匹、バランスが微妙なパーティーです!
しかもタンクじゃなくて回避盾。
魔法で盾は作れるけど、踏ん張れないというか体重が軽いので吹っ飛ぶ。
ご主人はおっさんのお守りが有るけど一応回避型剣士だ。本人は双剣が使いやすいと言ってたので手数多めタイプ。
火力としては俺かヤクシの魔法だな。途中で困る気がする。
俺たちは初級ダンジョンでは殆どレベルが上がらないので、ご主人の補助に回ってる。
ヤクシはご主人に防御バフ、俺はモンスターをトレインしてくる係だ。
ウルフ系を多めに、最初のほうは1匹ずつ、後からどんどん数を増やしていくのだ。
ご主人の疲れが見え始めたら休憩して、ステータスアップ系魔石を食べさせる。
基礎値は大事!
あと自分のステータス確認と、スキルレベルの確認。
スキルの補助で体を動かすんじゃなく、自力でやるため練習してる。
どうやら俺の説明は感覚的過ぎて伝わらないようだ。
森に向かって移動しながらモンスターを倒していくと、ご主人のレベルが15になった。
よし、適正レベルだしやれる!
ちょっとヤクシにお願いして、俺は猿を探すことに。
その間にお菓子とか食べて休憩してもらうのだ。
猿よ、例え見えなくとも俺には嗅覚があるのだ!猫の嗅覚と気配察知でなんとなく居場所を見つけて、遊ばずに倒して魔石をゲット。
ついでにもう1匹居たので瞬殺!
ヤクシとご主人にお土産として渡すと、味が違うと驚いてた。
「にゃ」
「そっか、レアなのか」
「キュー」
レア探しも今後の楽しみに出来るねってヤクシが前向きだ。
「うにゃ!」
休憩終わり!と片付けて、森の広場に到着すると、ご主人の足が止まった。
「え、きもっ」
ガチトーンだった。
「これ倒すの?えー?」
凄く嫌そうだが、殺らねばならぬのだ!
「にゃぁ」
「キュ」
俺たちはそれぞれ補助はする、頑張ってと声をかけ、ご主人を広場に押し出した。
『ギシャァァッ!』
威嚇ポーズで雄叫び?をあげた蜘蛛、巨大蜘蛛にビビるご主人には効果的だ!
「うにゃぁぁっ!」
蜘蛛の真似して万歳しながら威嚇!やっぱりビクッとした蜘蛛。
「キュ!」
ヤクシの声でハッとしたご主人は、蜘蛛に向かって駆け出した!そこに振り下ろされる蜘蛛の足!トゲトゲ付いてるから当たると痛そう!
それをサッと半歩移動して躱したご主人は勢いそのまま足を切り落とした!
そのまま8個もある目玉に剣を突き刺して凪ぎ払う!
うぉぉっ!ご主人かっけぇぇ!
モヤになって消えた蜘蛛に、ホッとした様子のご主人。
「うにゃにゃ!」
「キュキュー!」
やったなご主人!カッコいい!と褒めまくる俺たちに、何故か苦笑いのご主人。
「やっぱ僕、虫嫌いだよ」
ご主人、やっぱり虫とはわかりあえないご様子。
でも、虫の出るダンジョン多いし、ドンマイだなご主人。
初級ダンジョンクリアしたら、ご主人が倒さなきゃ行けない場合以外はなるべく倒してあげるとするか!
さて、次はボス!ゴブリンリーダーだぞ!
取り巻きを召還してくるけど、今日は対複数戦闘頑張ったから大丈夫!
行くぞご主人!
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます