にゃにゃにゃ
第67話 遊んで無いです
ご主人が思ったよりボッチじゃなかったので安心して猫生活出来る今日この頃。
初心者ダンジョンにヤクシを連れてやって来た。
ダンジョン研修があった草原ダンジョンだ。
改札にカード当てて、周りの探索者達にじろじろ見られながら中に入る。
「にゃ」
「キュ?」
ここからは自由行動で、と言ったら連携の練習じゃないのかと訊かれた。
「にゃにゃん」
ヤクシはヒーラー兼バッファーではあるけどドラゴンなんだからアタッカーも勿論出来る。つまり、初心者ダンジョンでは俺もヤクシも攻撃力有りすぎなのだ。
連携の練習ならじゃらしでしとるやろがい!とヤクシに返して、移動開始。
一時間後入り口に再集合とだけ約束した。
俺は鑑定しながら薬草を見つけては念動で引っこ抜く、ついでにウサギやら鳥やらも倒す。
今日もちゃんとカメラがついてきてるので、俺の行動はバッチリ記録されてる。ついでに高村がヤクシについてくる分のカメラまで用意してきたので、新たにヤクシチャンネルまで出来てる。
てか、薬草はモンスターじゃないんだな。やっぱり魔苔が変なんだ。
「うにゃにゃん」
機嫌良く独り言……独り鳴き?しながら移動する。
どうやったら採取のスキル取れるんだろ?
錬金術のスキル取れたら魔苔を採取してポーション作ってみたいんだよね。
今ギルドホームページで公開されてるポーションレシピに魔苔使われて無いんだもん。
もしかしたら凄いポーションになるかもだし!
魔法系は小ダンジョン攻略報酬で貰ったのがいくつかあるし、生活魔法のレベル上げたら基本属性魔法はゲットできる気がしてる。
「うにゃー……」
ガリガリガリガリガリガリガリガリ
「おい見ろよ、爪とぎしてんぞ?」
「うわ、可愛いな」
「ダンジョンの木ってめっちゃ固くなかったか?」
「ミロクって確かレベル高いだろ?だからじゃね?」
ハッ!考え事するとき爪とぎしちゃう癖が!
家のソファーじゃなくて良かった!こんなボロボロに剥いじゃったら怒られるとこだった。
「にゃ」
一応ごめんねをして移動する。
……なんか初心者っぽいパーティーがゴブリンに不意打ちくらってる?大丈夫か?
……大丈夫そうだったので草原ダンジョンの奥の森に入って行く。
果物っぽいのがあったので、木に登って鑑定して念動でストレージへ。
ガサッ
ん?………猿居るやん!ビックリ顔で俺を見てるリスザルっぽい猿が居る!
「にゃ?」
初心者ダンジョンに出てくるモンスター情報には無いんだが?鑑定したらフォレストモンキーって隠蔽特化のレアモンスターって出たんだが?
「うにゃぁ!」
『キッキー!』
そっと透明になるような感じで見えなくなったフォレストモンキーだが、持ってる果物が丸見えだぜ!
物凄い速さで木の枝を移動していく猿の後を追う俺!
「にゃぁーん!」
待て待てー!と何だか楽しくなってきた!
ひっかくも軽く躱して木から木へ跳び移って行く猿、躱されるのも楽しくなってきた遊び感覚マシマシな猫。
魔法を使えば倒せるけど、そんなの楽しく無い!ふへへ!まてー!
大ジャーンプ!からのボディアタック!
『キッ!?』
猿も木から落ちる!そして華麗に猫着地。
「にゃ!」
猫パンチでコロコロ転がしてると、モヤになって消えた猿。
ハッ!
「うにゃにゃ」
モンスター倒しただけで遊んでないって言い訳しつつ、魔石ゲット。
鑑定したら採取スキルゲットできる魔石だったから、食べる。む!?蜂蜜味!?
魔石ってチョコ味以外もあるんだ?今までのとの違いは……レアモンスターだからってこと?
へぇ、レアモンスターって味が違うんだねぇ。
「うにゃ!」
レアモンスターハンターに俺はなる!って訳でもないけどダンジョンに入った時には気にしとこ。
あ、無事に採取スキルは追加されてました。
本日の俺的サブクエクリアだぜ!
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