あ、はい。
第62話 三井にもにゃーるをやらねば
「神木、放課後暇?」
HR終わりに三井君が僕に声をかけてきたんだけど、暇?
「暇ではないけど予定はないよ?」
答えたら首をひねられた、うん、自分で言っててわかりにくいなって思った。
「家に帰ったらミロクたちの世話したり洗濯物畳んだり簡単に掃除したり夕飯作ったり、やることはあるから暇ではないけど用事があるなら出来ないことはないかな?」
「なるほど!そんな時間かかるこっちゃねーんだ。ただ今度の休みに一緒に遊びに行かねぇ?って誘おうと思ってさ!暇ならカフェとか行って話さねぇ?と声をかけたんだぜ!」
おぉー!初めて休日の遊びに誘われてしまった!
「お前ん家の事情的になるべく家から出ないようにしてんのかと思ったら、旅行計画してんだもん。遊びに誘って良いなら言えよなー!」
あ、気を遣ってくれてたのか。
たぶん、動画で旅行したいって話をしてるのを見たんだろう。
「ごめん、そこに気をつかわれてるとは思って無かったよ。高校くらいから結構外に出るようになったんだ」
「いや、中学の旅行行事とかしたことないとか言ってたから気はつかうだろ。あれか?叔父さんのやつ?」
「うん、それ。それまではひっそりだけど護衛とか居たからね」
今はもう居ないけど。叔父さんが防御系の付与が出来るようにならなかったらダンジョン免許も取れてなかったかもしれない。
「とりあえず、遊びに関してはミロクとかは大歓迎してくれるし、僕は大丈夫だよ」
ミロクは僕が同級生との交流が無いことに危機感?抱いてるみたいだし。
よく、ご主人はもっと若者っぽい遊びを覚えるべきだ!とか言ってる。僕はゲームだって持ってるしちゃんと若者だと思う。
「何故にミロクが大歓迎?」
「友達と若者っぽい遊びをしなさいって言うから、友達と休みの日に遊びに行くなんて大歓迎だと思う」
「……猫にそんな言われるなんて神木、そんな遊んでねぇの?」
いやいやいや。
「僕だってゲームとか持ってるし、真面目に毎日勉強と家事だけしてるってわけでもないんだよ?」
ミロクってば失礼なんだよ?ラノベの英訳とかは遊びとか趣味じゃないとか言うんだよ?
「ちな、ゲームって何やってんの?」
「テトリス」
「よし!今度の休みはゲーセン行こうぜ!小型ならテイムモンスターも大丈夫なとこ増えてるしミロクたちも一緒にな!俺も銀連れてくる!」
銀って三井君のルナウルフだったよね?何故か小ダンジョンで成体選ばずにスキル選んじゃった子だよね?しかも選んじゃったスキルは格闘だったっていう。
「ゲーセンって、あのうるさいところ?ミロクたち大丈夫かな?」
「テイムモンスター可のとこはうるさくねぇから大丈夫だぞ!」
そうなの?凄くじゃらじゃらした音が沢山でうるさい印象しかないけど?
……そういえば、小さい時に叔父さんが連れてってくれたとこにしか行ったことなかったな?叔父さんめっちゃ爺ちゃんに叱られてたからゲームセンターとか行ったらダメなんだって思ってたような?
「んじゃ、日曜日の午前10時に眼鏡像前集合な!チャリで!」
凄い、予定がぱぱっと決まってしまった!
……結局カフェには行かなかったけど、日曜日の予定ができた。お友達と遊びの約束をしてしまった!
家に帰ってミロクとヤクシに報告したら、なん…だと!?ってミロクがビックリしたあと、戸棚からにゃーるを持ってきて僕にくれた。
お祝いにおやつをどうぞってことらしい。
いや、僕は別ににゃーる食べないからね?美味しいぞ?じゃないんだよ?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます