第82話 ジャンジャン売って、ジャンジャン買う
「そういえば、レア度★★★★★って、売ってるところも見たことないけ、どういうアイテムなんですか?」
花子が店長に聞く。
「あー、俺も現物を見たのは数回だけだな。
強力な武器だったり、能力を飛躍的にあげてくれるようなスゲェアイテムだぜ! 世界中でもまだ10個も見つかってねェんじゃないか?
もちろん、売れば数百万円だろうな」
「ほー……それはすごい!
じゃあ今日売ったお金で、このアイテムを買いますね」
3人は能力アップアイテムを購入した。
「お! いいねぇ、ジャンジャン売って、ジャンジャン買う! それが冒険者ってもんよ!」
アキラとまどかは攻撃力アップ、花子は魔力アップのアイテムを選んだ。
「ん? 姉ちゃんは魔法を使うようになったのか?」
店長は花子に聞く。
「はい。ダンジョンガチャで手に入れた『火の杖』を使っています」
「いいじゃねぇか! 電気銃より冒険者っぽいぞ!」
「ふふふ、もう私は立派は魔法使いですよ! ちなみに魔力を上げるアイテムってガチャだとどれくらいの確率で出ますかね?」
「うーん、詳しい確率はわからねェが、レベル20以上のダンジョンでも何百回に一回じゃねェかな?
魔法は強くて便利だが、剣とかに比べるとパワーアップするまでに時間がかかるイメージだな」
攻撃力やスピードアップアイテムに比べて、魔力を上げるアイテムは高価だ。
「なるほど……やっぱりダンジョンのレベルを上げないと、レアアイテムは出にくいんですね」
「それにしてもオメェら、最近はダンジョン配信やってねェみたいだな?」
「え……?」
たしかに最近、『アキラちゃんねる』も『まどかチャンネル』も全然配信をしていなかった。
レアアイテムを取ることに夢中になりすぎて、もはやダンジョン配信者ではなく、ダンジョン冒険者になっていた3人だった。
「ははは……なかなか忙しくて……
それより店長、俺たちの配信見てくれたんですか?」
「べ、べつに見たわけじゃねェよ!
少し気になったから覗いただけだ!」
「ふふふ、なんだかんだ気にしてくれてるんですね!」
花子はからかうように笑う。
「う、うるせえなぁ! もう用がねぇなら出て行け!」
恥ずかしがる店長だった。
能力アップアイテムを購入した、現在の3人の装備はこうだ。
アキラ
『黒のヘルメット ★★☆☆☆』(配信中のみ)
『ドラゴンの剣 ★★★★☆』
『銀の盾 ★★★☆☆』
『神速のシューズ ★★★★☆』
『召喚獣の指輪 ★★★★☆』
『力のお守り ★★★☆☆』
花子
『火の杖 ★★☆☆☆』
『防御の指輪 ★★★☆☆』
『スピードの指輪 ★★★☆☆』
『魔道士のピアス ★★★☆☆』
まどか
『ピンクのヘルメット』(配信中のみ)
『雷神の剣 ★★★★☆』
『分身の指輪 ★★★★☆』
『金剛石の鎧 ★★★★☆』
『スピードの指輪 ★★★☆☆』
ダンジョンガチャ運の悪い花子だけ、少々寂しい装備となっているが、3人はトップ冒険者とも遜色のない位の装備に近づきつつあった。
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