第75話 まどかの戦い

 まどかにここまでの経緯を説明する。


 レベル10ほどのダンジョンで、5回パスをしたところ、2人ともなかなか良いアイテムを手に入れられたこと。

 現在、レベル15のダンジョンで5回パスをしていること。


「レベル10のダンジョンで、レア度★★と★★★のアイテムだったんですか……まだ断言はできませんけど……この技使えそうですね!」

 目を輝かせるまどか。


「うん。まどかちゃんには感謝だよ」


「あと5回、レベル15のクリアしたらガチャを回してみようと思ってるの」


「なるほど! それは期待できますね」


 レベル10のダンジョンで5回パスをしてレア度★★★だったのだ、レベル15のダンジョンで10回パスをしたとなれば、相当期待できるだろう。


「相当良いアイテムが出るんじゃないかと期待してるよ。あと5回だ。さあ行くよ! メシア……いや、まどかちゃん!」


「ええ!? 私も一緒ですの? 途中参加は大丈夫なんでしょうか?」


「きっと大丈夫よ! もうね、私たちは限界なの!」


 まどかを無理矢理引っ張り、残り5回は3人での冒険になった。


「さー行け行け! まどかちゃん」

 戦い疲れたアキラと花子は、モンスターとの戦いをまどかに任せ、後をついていく。


「……まったく、とんでもない大人たちですわ!」

 ずっとレベル1のダンジョンでスライムを切り続けたまどかにとって、レベル15のダンジョンのモンスターは強力だった。


「くっ、速いですわね! しかも硬い!」

 スライムと比べ、速く、防御力も高いモンスターたちに、はじめは戸惑うまどかだった。

 しかし、武器も良くなり、スライムを斬り続ける基礎トレーニングをしっかり積んできたまどかは、レベル15のモンスター相手にもしっかり対応してきた。


「ハアッ! ハァッ!」

 無駄のない太刀筋、しっかりど真ん中を斬る正確さ。

 まどかの成長はアキラ達の目にもハッキリとわかった。


「ちょっと、アキラさん。まどかちゃんメチャメチャ強くなってませんか?」


「うん……あれだけ熱心にトレーニングしてたからね……」


「ハァハァ……どうですか? お二人とも見てましたか?」

 まどかはレベル15のダンジョンでもしっかり通用することが分かり、嬉しそうに2人を見る。


「見てたよ……な、なかなかの剣捌きだね……」

(え? まどかちゃん、強すぎない!? 俺より強いでしょコレ?)


「このままボス戦も私に任せてください!」

 まどかはそのまま、楽しそうにボスステージに向かう。


「……つ、次のダンジョンは俺も戦うよ!」

 まどかの成長ぶりに、同じ剣使いとして焦りを覚えるアキラだった。


「ふふ、いい感じですね。私も負けてられません」

 切磋琢磨する仲間たちを見て、喜ぶ花子だった。


 強くなったまどかはボスも鮮やかに倒す。

「あと4回ですわね! ドンドン行きましょう」


 6回目のガチャをパスした3人。残りは4回だ。

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