東京タワー
今日も瑠美と一緒に、東京のクリスマスイルミネーションを見に来た。冬の夜空に輝く光の海は、まるで絵本の中のような世界。クリスマスが近づくにつれて、街全体が優しい光に包まれて、どこか胸が温かくなる。
毎年イルミネーションは変わっているので、どうしても見にきたくなってしまう。
「瑠美、こっちのイルミネーションもすごくきれいだよ!」
瑠美の方を振り向くと、彼女の瞳も同じように光り輝いているように見えた。私たちは手をつないで、まるで魔法にかけられたかのように光のトンネルを歩いていった。
光のトンネルを抜けると、広場には大きなクリスマスツリーがそびえ立っていた。その周りを囲むようにして、無数の小さな光が踊るように瞬いている。まるで星屑が降り注いでいるみたい。
「すごいよ。素敵だね、瑠美」
瑠美と一緒に見るイルミネーションは、ひときわ特別なものに感じられる。
しかし、その時ふと目に入ったのが、遠くに輝く東京タワーの姿だった。紅白に輝くその美しいシルエットは、わたしの心を一瞬で奪ってしまった。
「あれ、昨年は見えなかった東京タワーが見えるよ。綺麗だよ、せっかくならあれも見に行こうよ!」
瑠美は少し驚いた様子だったが、すぐに笑顔でうなずいてくれた。
私たちは急いで電車に飛び乗り、東京タワーへと向かった。電車の窓から見える景色も、駅ごとに異なるイルミネーションが飾られていて、まるで光の冒険をしているようで楽しかった。
「次の駅は、もっときれいなイルミネーションが見えるかな?」
わたしは期待に胸を膨らませる。隣に座る瑠美も同じように窓の外を見つめ、目を輝かせている。
そして、ついに東京タワーが近づいてきた。電車の中から見えるその姿は、さらに美しく感じられた。近づくにつれて、その巨大な構造物がどんどん迫ってくる。
駅に到着すると、私たちは急いで電車を降り、タワーへと向かって走った。冷たい風が頬をかすめるけれど、その寒ささえも今は心地よい。タワーの真下に立った時、わたしの胸はドキドキと高鳴った。
「瑠美、見て! この景色!」
私は感動して声を上げた。東京タワーは、まるで都市の宝石のように輝いていた。上を見上げると、その先端が星空に溶け込むように消えていく。
「本当に綺麗だね」
瑠美も静かに言った。彼女の言葉に、わたしも深くうなずいた。
東京タワーの美しさは、言葉では言い表せないほどだった。その輝きは、わたしたちの心に永遠に残るだろう。
「近くまで来て良かったね。今までで一番綺麗なイルミネーションだよ! 私、東京タワー好きだな!」
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