第11話 世界で唯一の魔術師の俺、師匠の説教を見守る
【注意・初手からすみません。性的なシーンがあるため、一部を別サイトに投稿します。R-18のノクターンなので、Twitterを経由して跳ぶことになります。未成年の方はこのまま読み進んで下さい。朝のドタバタが終わり、朝食から始まります】
ツイートのリンクからどうぞ。
挿絵もそちらにリンクを貼ってあります。
https://twitter.com/wanwan_majin/status/1655924406890409992?s=20
† † †
「案外がっつり寝られるもんだな……」
昨日しっかり搾り取られたせいなのか、両サイドを柔肉に挟まれたあの状況でも俺はしっかり寝落ちしていた。
師匠たちの寝顔を見ているうちに、ウトウトとし始めて、気がついたら朝になっていた。
まぁ、目が覚めたら目が覚めたで、朝おっきしていた愚息を、姉弟子が知識もないのに鎮めようとしていたり、一騒ぎあったんだが詳細は割愛しておく。
師匠には見つかるし、散々な目に遭った。
師匠はお怒りだ。
姉弟子はこれからじっくりとお説教を食らうことになるのだろう。
「アグニカ。ああいうことはみだりにしてはいけません」
三人で朝食を囲んでいると、師匠が姉弟子に切り出した。
「ああいうこと?」
姉弟子はきょとんとして聞き返す。
本当に心当たりがないようだ。
悪いことをしたつもりがまったくない。
「き、昨日のお風呂や朝のベッドでのことです」
「えー、だって腫れてて可哀相だったんだもん……」
「そっ、それは……。……確かに男性は一度大きくなると、出して鎮めないと元に戻らないと書物に書いてあった気がします……」
師匠、それ嘘やで、刺激を与えずに放置してればちゃんと小さくなるで。
と、言い出せない俺は朝食を頬張りながら、師匠に説教される姉弟子を見物する。
「じゃあ、良いじゃない。面白いし」
「お、面白がってすることではありません。それに男性は、その、出すのがすごく体に負担となるのです。書物に書いてありました」
姉弟子も無知だけど、師匠も本で読んだ知識しかなくて草。
俺も段々思い出してきたぞ。
この世界の男は、前の世界同様に性欲はあるみたいだが、ゴールデンボールの性能が低くて、一週間に一回出せれば良い方らしい。
魔力がないせいなのか、一度出すと体力をごっそり持って行かれるそうだ。
肉体をオールマイティに強化してくれる魔力という万能の力が存在する代わりに、生命としての素の力はみな弱いのかも知れない。
で、魔力が極端に低い男は弱々しいということになる、と。
「でも、レオは元気でしょ?」
「そうですね……。レオ、あんなに出して体に不調はないのですか?」
「えっ。ああ、はい。全然大丈夫ッス」
いきなり話を振られて、俺は咀嚼していたパンを急いで飲み込んで答えた。
まぁ、ちょっと腰がだるいくらいだ。
隙あらば姉弟子に搾り取られてる割には元気そのものである。
これが、魔力持ちの男の力か。
「あれだけ出したのに……すごいのですね……」
師匠は目撃したシーンを思い出したのか、ぽーっとし始めた。
師匠も師匠で千年も生きているのにかなり
他のことに関しては体験を交えた詳しい指導をしてくれるのに、性的な方面に関してはふわっとした情報しか出てこない。
まぁ、前世を思い出す前の俺ことレオンハルトきゅんも、温室育ちの純心坊やだったから、知識的には師匠とどっこいだったっぽいけども。
それにしても、弟弟子以下の知識しかない姉弟子はマジでなんなんだ。
コウノトリが赤ん坊を運んでくるって本気で信じてるぞ、多分。
幼い知識に対して、性的極まりないボディ。
無知ムチすぎる。
そして将来性がありすぎる。
なんで本能だけであんなテクニシャンやねん。
「だ、だからといって、レオンハルトが嫌がることはしてはいけません」
「嫌がってなかったもーん。ねー」
「ははは……」
姉弟子に同意を求められても、俺は乾いた笑いしか出せない。
実際気持ちいいので、嫌とは言い切れない俺がいる。
「アグニカ! めっ!」
「むー」
両腕を枕にして口を尖らせる姉弟子に、ご立腹の師匠。
師匠は優しさ全振りなので、怒っても大して怖くないんだけども。(肉体労働お姉さんたちに襲われたときは除く)
姉弟子は完全に師匠の説教を右から左へ聞き流している。
基本的にあの二人はものすごく仲良しなのだが、姉弟子のイタズラ癖は昔から抜けることなく、ほとほと師匠を困らせてきた。
そして、今は俺が困らされている。
いや、役得ではあるんだけどね!
長年姉だと思ってきた相手にこういうことをされるとね!
罪悪感が凄いんですわ!
ただでさえ、姉弟子は自分が何やってるかよく分かってないしなぁ。
年上なのに小さい子を相手にしているような背徳感がたまらないじゃないんだわ、反省しろや俺。
「とにかく、禁止! 禁止です!」
「はーい」
「ふぅ、よろしい。分かってくれたら良いのです」
よろしくないぞ。
あれは絶対またやる顔だ。
師匠は魔術の指導は素晴らしいが、しつけが下手すぎる。
「レオ、ご飯食べたら、着替えて中庭に行くわよ!」
「え? 良いッスけど、なんで?」
「昨日の夜、話したでしょ! 来週の実技試験に向けて特訓よ!」
おお、そうだった。
学科に落ちて、終わったと思っていた入学試験はまだ合格できる可能性が残っていたのだった。
姉弟子が稽古を付けてくれるというのならありがたい。
魔術の使い方は体が覚えていたが、元のように動けるかと言われれば不安が残る。
「レオ、アグニカ、急ぐ必要はありませんよ。ゆっくり食べて食後のお茶も飲んでから行きなさい」
「はい、師匠」
「はーい」
俺たちの返事に師匠が柔らかく微笑む。
俺もつられてにへぇと頬が緩み、姉弟子にほっぺたをつままれた。
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