第5話気になる人

 ボクは図書館を後にした時からずっと清水耕太郎さんのことが気になって仕方なくなった。

ついつい断るわけにもいかず交換してしまった。何を話したらいいんだろう。ボクは家に帰っても悩み続けた。


 ジェイミー「ただいまー。」


ヒロが帰ってきた。考え事していたら夕食作るのすっかり忘れてた。どうしようかな。


高嗣「おかえりなさい!」

ジェイミー「タカ。今日はもう取材が耐えなくて疲れたよ。」

高嗣「ごめんね。夕食まだなんだ。先にお風呂入ってもらってもいいかな?」

ジェイミー「…いいけど、どうしたの?何か悩んでる?」

高嗣「…いや、悩んでないよ。ただ今日何作ろうか悩んでいただけ。」

ジェイミー「料理得意なタカが?しんじられなーい。」

高嗣「ホントだよ。僕は大丈夫だから。」

ジェイミー「…うん。わかったよ。お先するね。」


ヒロはバスルームへ向かって行った。


ソウジ「…高嗣さん。」

高嗣「はい。」

ソウジ「何かあったらすぐ連絡下さい。助けに行きますから。」

高嗣「ありがとうございます。今は大丈夫です。何かあったらすぐ連絡しますね。」


ボクは夕食を作っている最中も彼のことが頭から離れなかった。


プルプル


ボクのスマホのSNSの音がした。

SNSを開くと清水さんから連絡が来ていた。


耕太郎「ヤッホー。こんばんは。元気?」


ボクは何て返そうか返事に困った。

とりあえず返事を返す。


高嗣「はい、元気です。清水さんは今何してるんですか?」

耕太郎「今DVD見てた。」

高嗣「そうなんですか。」

耕太郎「○崎愛ちゃんめちゃモミモミしたい!」

高嗣「そうなんですか。」

耕太郎「…お前は何でエロ見ないの?」

高嗣「…えーと、人間に興味なくて。」

耕太郎「そうなの?変わってるなー。普段何して過ごしてるの?」

高嗣「…勉強です。」

耕太郎「…勉強熱心なんだね!感心する。今何してるの?」

高嗣「料理です。」

耕太郎「へー。料理するんだ。意外だね!」

高嗣「そうですか。」

耕太郎「何作ってるの?」

高嗣「…お刺身と蕎麦です。」

耕太郎「めちゃ料理うまいやん!すげーな!」

高嗣「そうですか。」

耕太郎「お前にもっと感心湧いてきた。」

高嗣「そうですか。」


ガチャ


ジェイミー「何スマホイジってるの?ニューフレンド?」

高嗣「…違うよ。お父さんだよ。」

ジェイミー「ふーん。タカ。凄くスマホに熱中してたよ。お父さんではないでしょ。見せて。」


ヒロはボクのスマホを奪った。

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