不器用なたかしと器用な仲間たち

第4話初めての友達

高嗣「行ってきます。」

ボクはマンションを後にして学校へ向かった。

　校内を歩いていると昨日の三人組を発見した。嫌だな…。ボクは急いでその場を通り過ぎた。

ボクは図書館へ向かった。

　図書館へつき、資料となる本を探すと席を探す。

5，6人向かい合わせに座れるテーブルの席に空きがありちょこんと腰かける。

本を読んでいて集中力がなくなると隣の人の本に目を配る。

…え、エロ、エロ本？！こ、この人勉強しないで何朝からこんな物読んでるんだ？

高嗣「…何でそんなもの。」

ボクは思わず口にした。

耕太郎「…ん？」

高嗣「…あ。」

ボクは彼と視線が合う。

こ、怖い。誰かー、誰か助けてー。

耕太郎「…あの、何か文句あります？」

高嗣「あ、あの、その。」

耕太郎「…お前もエロ本読むだろ?」

高嗣「ぼ、ほ、ボクは、あの、その…。」

耕太郎「…何怖がってるんだよ。別に怒ってないよ。」

高嗣「…え？」

耕太郎「…はー。お前はエロ本読まないのか?」

高嗣「…よ、よ、読みます。」

耕太郎「…やっぱり?これヤバくねー？めちゃモミモミしてー！」

高嗣「…。」

耕太郎「…お前は興奮しないのか？」

高嗣「…いや、そういう訳では。」

耕太郎「…だったら何だ?モジモジしてないでハッキリ答えろ。」

高嗣「ボクはエロ本読みません!…あ！」

耕太郎「…ま、マジ？マジかよ？！」

ボクは椅子から立ち上がりその場から逃げようとした。

耕太郎「待て!」

ガシッ

高嗣「あ！」

ボクは彼に腕を掴まれた。

耕太郎「…何逃げる気だ。別に引いてねーよ。」

高嗣「…え？」

耕太郎「…たしかに男は基本こーゆー本は読む。だけど、お前は読まない。ちょっと変わったヤツだな。俺はお前に興味がある。お前のこと知りたくなった。仲良くなろう。」

高嗣「え…。」

ど、どういうこと？！ぼ、僕とボクと友達？！えー、受け入れられない…。だってボクは今まで友達いない人間を貫いてきた。それが今から友達作る?無理だよ。ボクはこれからも一人を貫くつもりだ！

高嗣「あの、ボクは、お、お、お友達大歓迎ですよ。今日のところはこちらで失礼します。」

耕太郎「おい、待てよ!自己紹介してねーぞ。連絡先くらい交換しようぜ？」

高嗣「…わ、わかりました。」

耕太郎「よし！俺は清水耕太郎！お前は?」

高嗣「…佐藤高嗣です。」

高嗣「佐藤高嗣か。よろしくな！」

ボクは彼と連絡先を交換し図書館を後にした。