第42話今日こそ学校へ

 今日こそ学校へ向かおうと思う。もう3日も学校へ行けて無いから。いくら恋人休暇を使えるとはいえそれはどうなんだろうと思ってしまうからだ。今は朝の5時。ホテル《ここ》から自宅に戻り準備して学校に向かうには充分過ぎる位時間はある。シャワーを浴び服を着ていると…


「…もう起きてたでゴザルか?」


 ベットにうつ伏せに寝転んだまま顔だけこっちに向けてそう言ったのは茜先輩だ。勿論茜先輩は服を着ていないのでプリンとした形の良いお尻が丸見えなのは言うまでも無い。


「おはよう茜先輩。早く目が覚めたから今から家に帰って準備して学校へ向かおうと思って…」


「豊和殿…それは無理でゴザル…」


「えっ…何かあったの?」


「…護衛が居ないでゴザル」


「大丈夫だよ。家はそう遠くないし…」

「それは絶対に駄目でゴザルよ!」

「2人共疲れて寝てるから寝せたまま1人で行こうと思ってたけど…じゃあ目覚めた茜先輩に護衛頼める?」

「先程言った通り護衛が居ないと言ったのは拙者不覚にも動けないからでゴザルよ」

「えっ…」

「張り切り過ぎちゃったでゴザル…テヘペロ…」

「…じゃあどうしようかな…」

「…心配いらないし…」

「ごめん起こしちゃった?」

「起きてたし…ただ茜と一緒で動けないし」

「…あ~、ごめん」

「別に嬉しいから謝るなし/////」

「そうでゴザル。たくさん求められた証でゴザル/////」

「…あ~…んっ…そうだね/////」

「とにかく代わりの護衛手配してたし、心配するなし…」

「お~、流石愛だな…」

「…もっと褒めても良いし/////」


「「甘い!甘い!甘過ぎるし!羨まし過ぎるぅぅぅ─────────────!!」」


「「「!?」」」


突如どこからか声が…ってこの声…


「リトルシスターズ!?」


尚、2人の姿は見えない…


「「豊和君…やり直しを要求します!!そこは誰だと言ってくれないと…」」


「いや、声の主分かってるし…」


「「やだやだやだやだやだやだ!!一回だけ…先っちょだけで良いから言って下さいぃぃぃ!!」」


「相変わらずネジが外れてるし…」

「いいからほっとくでゴザル…巻き込まれるでゴザルよ?」


 2人は関わらないつもりか!?俺はこの茶番に付き合わないといけないのか…。はぁ…


「…誰?」


「「もっと気持ちを込めて!!」」


「誰だ!?」


「「誰だと聞かれたら答えてやるのが世の情け!!」」


天井の換気口が開き2つの影が舞い降りる…。天井に居たのか…。


「未唯!」

「渓!」

「「銀河を駆ける…「待て待て!銀河なんて駆けて無いだろ?しかもそのセリフどこで覚えてきたんだよ…」……豊和君の身体を淫らになめ回す私達には…「待て待て待て!なんだよ、なめ回すって!下ネタを所々ぶっ込んで来るんじゃないよ!」…………な~んてにゃ!!」」


 言いませんけど最後に猫のポーズはとても可愛いですよ?


「はぁ~…満足しました?体はもう良いんですか?」


「「やや不満です…邪魔されたし…」」


「愛…この2人しか護衛居なかったの?」


「そう見えて優秀だし…」

「同意でゴザル!」


「じゃあまた護衛をお願い…」


「「ちょっと待ったぁ!!」」


「…今度はどうしました?」


「その服汚れてるよ?」

「えっ…ホント?」

「ほら、ここも…はい脱いで脱いで?」

「ホントですね…でもこんなに汚れてたかな?」


指摘されたので脱ぐとホントに汚れている。

いつの間にかパンツ一枚…。


「ほら、下着迄汚れてるよ?」

「ほら、脱いで!」

「いや、ここで脱ぐ訳には…」

「「大丈夫!!私達パワーアップして帰って来たから!!鼻血なんか出さないから…」」

「いや…脱ぐわけ…」

「お姉ちゃん?」

「任せて!」


ピッ!……ハラリ……パンツが落ちる。


「おい。何して…んぐっ…」


口が塞がれる。唇で…


「あっ…渓!お姉ちゃんより先にするなんて駄目なんだから!」


「これがキス…蕩けそう…」

「ちょっ…2人共!?」

「「私達準備万端だから!!」」

「ま…待った!?おい…そこは…」

「「待たない♡♡」」

「あぁぁぁぁぁ───────」


双子に食べられて結局学校へは行けませんでした。しくしく…(泣)。



「ねぇ、茜…アレって犯罪じゃね?男性を襲ってるし?」

「あの2人を娶れるのは豊和殿しか居ないでゴザルよ…だから見逃すでゴザル…」

「あ~、可哀想だし…まぁ…ほっとくし…みたいな?」

「そうでゴザル…拙者達は今のうちに体力を回復させるでゴザルよ?」

「了…」


好き勝手言って2人共後で覚えてろ?







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