第35話気になって

 時計は午前0時を過ぎた所。明日は学校の為早く休まないといけないのにどうしても深雪が気になる。迷惑掛けるけどワンコールだけ掛けて出なかったら諦める様にしよう。思い立ったが吉日。早速電話する事に。因みに俺は今1人で自室に居る。


Pur…


『待ってたよ…』


「…待ってたよって事は、もしかして起きてたのか?」


『…うん』


「そうか…」


『やっぱり声聞きたかったから…』


「…俺も、俺も深雪の声聞きたかったから…」


『ふふふっ…何だか恋人同士みたいだね?』


「確かに…」


『豊和は私がもしかして一番最初に抱かれに行くと思っていたのかな?』


「…急にこんな事になってビックリしたけど…でも来るなら深雪かなと思ってた…」


『あれ~あれれ~?もしかして豊和ってもう私に大分惹かれてるんじゃない?な~んて…「そうだよ…」……えっ?』


「かなり惹かれてるよ…顔見たり…声聞きたくなるくらいだから…」


『照れるじゃん/////』


「だからさ…今…深雪の家の前に居るから顔を見せてくれるか?」


『なっ…何してるの!男性警護官は?』


「えっ?居るわけ無いけど…」


─電話の向こうでドタバタする音が。どうしても深雪の顔が見たくなってので深雪が電話に出た時点で密かに移動してきたってわけ。

深雪の家の玄関が勢いよく開き、慌てて俺の元に「とにかく中に入って!」と、手を引かれ俺は深雪の家の中へ。


「豊和の馬鹿!護衛も連れないでこんな夜中に男性が1人で外を彷徨いたら危ないでしょっ!!!」


「…仕方無いだろ?こうして深雪の顔が見たかったんだから…」


「そ、その言い方はズル…い/////」


「だって、ホントの事だから…」


「…も~…そんなに私を照れさせてどうするのよ?/////いつまでも玄関ここに居るのもアレだから、私の部屋に行こ…」


可愛い…。俯き照れながらもどこか俺の言葉に嬉しそうにしてくれる深雪…。ずっと玄関に入る時から掴まれた手はずっとそのまま。心地好い空気。これって…やっぱりそういう事だよな?


色々思っていると…深雪の部屋に到着。久しぶりに入る深雪の部屋。何か甘く良い匂いがする。女性の部屋らしく可愛く整理されていてふと机を見ると俺の写真。


「あっ…そ、それは見なくていいの/////」


慌てて写真を伏せる。そんな深雪がどうしようもなく可愛くて愛おしく感じてしまう。そっと俺は深雪を後ろから抱き締めていた。


「ととと…豊和?/////」


「深雪…好きだよ…」


「…っ/////!?」


「俺と…俺と付き合って欲しいんだ…」


「…うん…私も…私も大好き…豊和から言ってくれるの待ってたんだ…」


「じゃあ…?」


「豊和から言ってくれたのに断わる訳無いでしょっ?ずっと…宜しくね?」

「うん…」


お互いに向き合って唇を重ねる。何度も…。


「今日はお母さん夜勤だから…」


「…ん」


「こうして2人っきり。明日は学校は恋人休暇を届けよう?」

「そんなのあるの?」

「相変わらずなんだから…ちゃんとあるよ」

「そっか…」

「じゃあ…私をいっぱい感じてくれる?」

「…うん」



 一晩中愛し合い、翌日の朝に学校へは恋人休暇を電話で取得。電話が終わると御飯を食べたりする時以外離れずにずっとお互い触れ合っていた。









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