第27話最高のランク

 心の準備をしていた俺達。何が映るのだろう?画面に映し出されたのはまたもや男性器の写真。またかよ…!しかし先程よりもこれは…


「大きいわね…ゴクッ…」

「す、凄いよ…コレっ…ゴクッ…」

「ほ、ホントにそうです…ね……あれっ?」

「んっ、どうしたの光莉ちゃん?」

「あっ…あ…あれっ…て!?」

「?」

「せせせ、先輩のじゃっ……」


「はっ!?」


「「ええーっ!?」」


 そんなまさか…直弘の次は俺だとでもいうのか?…いやいや…そんな事………無いよな?映し出されている写真をよく見てみる。形態は直弘と同じく最終形態のアレッ…。た、確かに俺のモノに似てはいる。た、他人の空似って奴だろう。こんな時に使う言葉では無いが誰か俺じゃないと言ってくれ…。



『ば、馬鹿な…』

『先程よりも巨大だと…(冷汗)』

『どんな年数とトレーニングをしたというの?こんな逞しく長いなんて余程の修行をしなければ誕生しないんじゃっ…』

『い、いやこれこそ合成でしょっ!?ネッ?ネッ?誰かこんなの嘘だと言ってよ…』

『規格外だわ、こんなの…』


『……はい。写真はここ迄。そして、コレを持つ男性こそ世界でも初のSSSランクの男性に認定される事になりました。既に世界各地からもこの男性について問い合わせが殺到。当然の事ですが精子を取引する外交の纏めに今は入っている所です…』


『なんと…』

『そりゃあそうなるか…』

『それにしてもこの男性…彼女居るのかしら?』



『…そしてこの男性こそ、先日の事件の青年男性の容疑者から自分の身を顧みずに女性を助けた男性なのです。因みにですが彼女はまだいません。が、当然の事ながら慕っている女性は多いと聞いています…』


えっ…俺の事を言ってる気がして来たけど大丈夫だよな?なっ?なっ?


『そうだったのか』

『聞くだけで惚れてしまうわ』

『皆…ちょっと待って!』

『どうしたの?』

『こんな凶暴なモノを持っていて、その上、優しいのは分かったけど…女性とそういう関係にもなっていないのなら回数に問題があるのでは?』


『その点についても勿論心配要りません。先程紹介したAランクの根来君が精力テストで一回分を提出したのに対して彼は3回…』


─ポチっとな!俺はテレビのスイッチを消した。間違い無く俺の事じゃねぇーか!!!3回って…回数迄言うんじゃねぇー!あの時、余りにも興奮し過ぎていたし、深雪が可愛すぎて、綺麗過ぎて、色っぽ過ぎるからおさまらなかったんだよー!


「あんたは何を消してるのよっ!渚、悪いけど光莉ちゃんもその子にしがみついていてくれない?」

「分かったよ!お母さん!」

「先輩ごめんなさい!義母さんのご命令ですので、えいっ!」

「ば、馬鹿な、渚、光莉ちゃん、離してくれぇー!これ以上見てはいけない!」

「…もしかしてアレッってお兄ちゃんの?」

「…やっぱり(この間、見た先輩のと色も形も同じだったから…)」


「はぁ~、アレがあんたのでもこの放送は見ないといけないのよ、ポチっっと!」

「あ~…母さん。何て事を…」



『そしてコレを使い、今、1人の女性が人工授精により妊娠しております…』



「んっ?今、この大臣何て…」

「あんたが消すからでしょうが!後で政府からのお知らせを確認してみるけど多分、あんたのを使って妊娠した女性が居るのでしょうね…」

「馬鹿な…まだ女性とそういう事した事も…相手も居ないというのに…」

「だからお兄ちゃんの彼女になると言ってるのに…」

「あわわわわ、わ…私は先輩ならいつでも良いです…よ/////」



『─以上の様な事から、この男性がSSSランクに認定された訳です…男性器、人柄、全てに置いて彼は理想の男性像といえる事でしょう…』


『こんな男性が存在するとは…』

『神よ、私達にこんな男性を遣わせて下さり感謝します…』

『彼の名は…?』


『そう…彼の名は…根来君の親友で同じときめいて高校に今年度から通う事になった松山豊和君です…』



あ~あ…とうとう俺の名前迄出ちまった…。

ぐすん…。ホントどうなっていくことやら…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る