第9話事後

「と、言う訳なんです…。信じて貰えますでしょうか?」


「問題ありません。松山さんの護衛官の方が撮られていた写真にはナイフを持って貴女に近付いて行く彼もハッキリと映っておりましたし、公園にある防犯カメラにも事の成り行きは最初から映っておりましたから!」


「はぁ~…良かったです。それにしてもカメラがあったなんて知らなかったです」


「彼も知らなかったみたいですし少ない男性を守るのは国を挙げての義務みたいな物ですしね。それにいくら男性が優遇されてるとしても女性が余りにも蔑ろにされるのはまた違う問題ですから!」


「…彼はどうなりますか?」


「勿論しっかりと裁きを受けますし二度と貴女の前に現れる事はありませんのでそこはご心配なく。それと…まぁ、彼は前々から素行に問題という事で報告があがってましたので遅かれ早かれこうなっていた事でしょう。彼からすれば種という罰は幸せかも知れませんがね」


「…種…ですか?」


「男性が受ける罪でもかなり過酷ですが女性とそういう行為を休みなく薬で無理矢理させられる罰です」


「あ、ああ…」

「彼の話はここまでにしておくとして、素晴らしい男性に出逢えたみたいで羨ましい限りですよ。こうして話の間も彼の服の裾を掴み続ける。そして男性もそれを嫌がらない!普通は嫌がる男性多いんですがね。私もこういう男性…漫画の中でしか見た事ありません」


「そ、そうなんです…ね/////」

「俺…何かむず痒くなってきた/////」

「失礼ですが彼氏さんですか」

「違っ…「ま、ですけど」…」

「くっ…リア充め!(ボソッ)」


「「えっ?」」


「失礼!喉の調子がおかしくなりまして…」


「「大丈夫ですか?」」


「ええ!それではこれで帰って大丈夫ですよ!」


「「分かりました」」



─俺達は警察署を後にする。あの後、公園に来た婦警さんに事情を話して、馬場は警察病院へと運ばれた。婦警さんの話通りならもう会う事は無いだろう。犯罪者だしな。まぁ、遥は余程怖かったのか警察署に行く間もそして今もずっと俺の服の裾を握って離さない。それを恨めしそうに見るリトルシスターズの姿も垣間見えるけどな。もう時間も時間なんだけど、遥の親には連絡がまだ着いていないみたいだししょうがないよな。


「なぁ、遥?」


「んっ?」


「今日、俺の家に泊まってけよ」

「…ふぇっ/////」

「ち、違うから!変な事とかする訳じゃなくてだな…」

「ぅ…うん/////」

「俺の家、親も姉も妹も居るし、今日は1人で居たくないかと思ってだな…」

「ふふっ…優しいね豊和君は…」

「…普通だろ?」

「ううん…優しい…だから、少し位なら手を出しても…良いよ/////」

「ふあっ!?」

「…なんてね…ふふっ」

「…からかったな遥?」

「どうだろう?豊和君はどっちと思う?」

「……」

「取り合えずどっちかの問題は豊和君の宿題として置いといて今日はお世話になりたいと思います。良い?」

「その宿題は無しならな」

「女心の大事な問題だから」

「そのうち解くよ」

「今日は宜しくね!お母さんにはメールしておくから!」

「ああ」






「お姉ちゃん…私達の御褒美デートにしようよ」

「奇遇ね渓!お姉ちゃんもそう思っていたところよ」

「それにしても最近私達オチ担当になってないよね?」

「何よオチって?そんな事ある訳ないわよ!そんな事言ってるから貴女は二十歳にもなって行き遅れるのよ!」

「お姉ちゃんだって行き遅れてるくせに!私達同じ歳の双子じゃないの!」

「……止めましょう無駄な言い合いは…」

「…私彼氏出来ないのこの姉のせいじゃないかしら(ボソッ)」



******


「あんたって子はそんな危ない事をして!怪我が無かったから良かったものを…」

「ゴメン母さん!」

「すいません私のせいで…」

「遥ちゃんだったわね?」

「はい」

「遥ちゃんは悪く無いから気にしないで良いのよ!悪いのはその男だし」

「だよな、母さん」

「私が怒ってるのはあんまり危ない事をして欲しく無いから…。本当は良くやったと褒め称えてあげたい位なんだけど注意しておかないと調子に乗ったら困るからよ!」

「そうよ!反省してお姉ちゃんにキスしなさい!」

「お兄ちゃん反省してよね!さっきだって光莉ちゃんにデレデレしちゃって!」

「「…んっ…デレデレ??」」

「あっ、馬鹿っ!渚っ!」


「さてと、このに任せて私はご飯の準備でもするわね」

「ま、待ってくれ母さん!」

「色々頑張ってね自慢の息子よ!」

「母さ─────────ん!!!」


「豊和こっちに来て正座しなさい!」

「豊和君デレデレって何かな?かな?」

「お兄ちゃん早くここに座りなさい!」


「…はぃ」


 俺は晩ご飯の時間迄正座させられながら根掘り葉掘り話を聞かれる。三人の目が笑っていない。異様に圧を放っているのが分かる。見える…見える!私にも見えるぞこのプレッシャー!という地獄の業火を乗り越えて晩ご飯を食べ風呂に入り漸く自室でゆっくりと過ごす事に!


トントン!─「豊和君…入っても良いかな?」


「ああ、遥か?どうぞ~」


カチャ!─「は、はは入るねっ!」


「どうした?緊張しなくても大丈夫。俺は何もしないから、また怖くなったの……か?……あっ…」


「…ど、どどどう…かな?」


「あががっ…」


「感想はしっかり言いなさいよ豊和!」

「お兄ちゃん?」


 部屋に入って来た三人の美女。しかも三人は何故か水着姿で俺の部屋の中に。どうなっているんだ?何が起きている?何が行われるんだ。ドッキリか?ドッキリなのか?俺は一体どうなってしまうのだろうか…。








******

いつもこの作品をお読み頂き誠にありがとうございます。最近またフォローして下さる方、星を下さる方、お読み頂いております方のお陰でラブコメランキングが徐々に上がって来ております。嬉しくて本日も二度目の更新をこうしてさせて頂きました。どうか続きを読みたい、面白いと思って頂けたら星の方をポチポチっと宜しくお願い致します!

作者のモチベーションも上がりますので是非!これからも更新頑張りますので宜しくお願い致します。


美鈴でした♡

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