第6話ホテル暮らしの中で…
一緒に暮らし始めて1ヶ月が経とうとしている。当初バイトを始めようとしていた豊和を何とか説得。名前もまだ君のままで直弘とは呼んで貰えていない。後、どれ位時間が残っているのかは毎日不安だがズカズカと入っていける問題でも無い。何しろ心の中だからな。
そんなある日の事。いつもの様に街に出掛けると、
「あれ~あれれ~松山じゃねぇ?最近何してたんだよ?」
「アイツまだ生きてたんだぁ~」
「お前が高校退学してから俺達のストレス捌け口が無くなってしまって退屈してたんだよ」
「…もうボクには構わないでくれないかい?」
「ナマ言ってやがる」「会わなくなったと思ったら偉そうじゃん」「久し振りに遊んでやろうか」
「はぁ…なら勝手に気が済む様にすれば良いよ。今度こそ殺してくれればボクは嬉しいし君達の顔見なくて済むからね」
「おいおい!人聞き悪いな。お前が階段から勝手に足を滑らしただけだろ?だからわざわざ救急車迄呼んでやっただろ」
「そうだよ」
「そうそう」
「どちらでも良いよ」
「言いわけないだろ豊和!」
「何だよお前?」
「豊和が怪我したのはお前等の仕業か?」
「何なのお前?お前に関係あるのかよ?」
「馬鹿3人絞めてやるから来いよ!あそこの路地裏でヤろうぜ?豊和はそこのカフェで待ってろ」
「でも…」
「良いから俺に任せろ!コイツら絶対に許せねぇ!」
「ヒーロー気取りかよ?」
「勝てると思ってんの?」
「馬鹿って言いやがった…この野郎ぉ!」
豊和の背をカフェの方へと押し出しカフェに向かう様に仕向ける。俺は馬鹿3人を連れて路地裏に向かう。対峙した後は早かった。こう見えて俺って結構強いんだぜ。空手も少林寺もかじってるからな。真っ先に向かって来た奴の顔面に思いっきり蹴りを入れる。
グシャッ!
と、鼻が折れただろう。鼻を押さえてうずくまろうとする男の顎を蹴りつけノックアウト。続いて来た男のパンチを躱してカウンター。
バキャッ!
お~、見事顔面に決まり男は崩れ落ちる。そのまま、逃げようと身を翻した男に飛び蹴り!
ドッ!
蹴って吹き飛ばされた男は壁にぶつかり膝をつく。そのままソイツの首を足で押さえ付け壁際に叩きつける。
「さっきの会話は念の為録音させて貰ってる。バラサレたくなかったら豊和に二度と近付くな!近寄ったら今度は殺す!分かったか?」
「っ…!」
「分かったか聞いてるだろ?」
「…は…はい」
俺は豊和の元へと戻ろうと来た道を引き返すと路地裏の入り口に豊和が。
「君って強いんだね…羨ましいよ…」
「何言ってるんだ豊和?俺が強いのならそれはお前のお陰だし、本当はお前が強い事俺は知ってるよ」
「ボクは強くなんて…」
「今日は少しだけ俺の話に付き合ってくれるか?」
「…うん」
俺達は街にある大きな町立公園に向かう事に。途中飲み物だけ買って公園の池のほとりにあるベンチに座り、そして話をしたんだ。
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