第12話初めての…
観覧車を後にした俺と唯は少し洒落た所で食事をする。今日は唯と付き合った記念日だし、折角こうして街中にいるから今日位はという感じ。皆にはまた突っ込まれて私も唯と同じ様にデートすると言われると思うしちゃんと1人1人要望には応える事にしよう。おっと、今は唯とデート中だから唯の事だけ考えるとしよう。また心を読まれそうだしね。
食事も終えた帰り道、
「うん。とても良い1日になったよ、豊君」
「それは良かった」
「君とこうして話して、触れて、自由にデートも出来る。豊君から告白迄してくれた。こんなに嬉しい1日はボクは初めてだよ…」
「俺も唯といっぱい話出来て良かったよ」
「君と出逢ったあの時からボクが君をずっとリードするつもりだったのに…」
「そういえば唯に初めてキスされた時なんか唯に圧倒されてたしな」
「そうだったね。ボクが軽くキスすると豊君が名残惜しそうにしてたからね」
「あ~確かに。今だから言えるけど、あの時名残惜しかったのは事実だよ」
「じゃあ…今も…ボクと居るこの2人だけの時間を…名残惜しく思ってくれるかい?」
「うん。思うよ」
「…率直だね?」
「思った事は伝えないとね」
「なら…あそこに入ろうよ?」
「んっ?」
唯が指差す先には建物が派手なライトに照らされ、看板には寄り道ホテルLOVEリンクの文字。ラブホテルだ…。
「…入った事ないんだけど?」
「ボクだってそうだよ。だからこそ入ろう?証が欲しいんだ。ボクは君のモノという証がね」
唯は真剣な顔をしている。
「じゃあ…入ろうか」
「ああっ♡」
******
俺達が入った部屋は八畳位の部屋。中には大きなベッド、小さなテーブル、テレビ、冷蔵庫、等がありシャワー室はガラス張りで中の様子がハッキリと見える。これがラブホテルの中か…。初めて入ったけど何となくそういう事するところなんだと思える。ベッドののヘッド部分には小さなカゴに避妊具迄用意されているんだな…。
「さて…と、じゃあ…シャワーから浴びようか?」
「あ、ああ」
「なんだい?緊張してるのかい?」
「そりゃあ…」
「ハハッ…ボクも…ボクもこれでも流石に緊張しているんだよ?」
「…そうだよな。わりぃ!入ろう唯!」
「…ああ/////」
お互い服を脱いでシャワー室へと向かう。唯の生まれたままの姿はとても綺麗だった。運動が得意な唯らしく肌は少し焼けている。腰もキュッと締まっていて足なんかは本当にカモシカの様な足という例え通り引き締まっていて目を奪われる。
「…そんなに見つめられるとボクでも恥ずかしぃ/////」
「…すまない。唯に見とれてた…」
お互いに恥ずかしがりながらも体を洗いあい、その後はベッドへと向かう。布団の中2人激しい大人のキス、そしてお互いの身体を触れあう。
「はぁはぁ…唯…そろそろ」
「はぁはぁ…うん。ボクも君が欲しい…」
ゴムが入ってる袋を取り、破って中の…
「豊君…それは要らないんだ。付けないで欲しい…。皆そうじゃなかったかい?」
「…嗚呼」
「ボク達は君と愛し合った結晶が欲しいんだよ。ずっとそれを待ち望んでいたんだから」
「…後悔しないか?」
「後悔するなら言わないさ。さぁ、ボクの中に…」
「唯…愛してる」
「ぼ…くも…愛して…る…んっ…」
この日豊君との関係が深まった。豊君とボクは結ばれたんだ。結ばれた瞬間ボクにも聴こえた。
『また1つ結ばれた…早く…次の絆…を』
と、聴こえたんだ。遥が聞いたと言っていたあの声が。
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