第6話side渚
「ふん♪ふん♪ふ~ん♪ふふん♪」
私は学校が終わると直ぐにお兄ちゃんの病院へと向かう。今日はいつもよりもずっと早く学校が終わった。テスト期間だからだ。流石にテスト期間はお兄ちゃんに逢うのを我慢した。頭悪いと思われたくないもんね!
でも我慢に我慢を重ねた今の私に足りてないのはお兄ちゃん成分♡もうすぐ摂取出来ると思うと自然と足取りは軽くなり嬉しくなる。病院が見えてくると、
「あっ!直弘君だっ!」
病院近くの反対の路地をお兄ちゃんの親友が歩いていた。こちらには気付いていないみたい。お兄ちゃんのお見舞いに行ってたんだろうなと思うと早く私も行かないとと思い駆け出す。そして病院の目の前にある駐車場を抜けようとしたところで私はある事に気付いた私は停まっている車の影に身を隠す。気付かれなかっただろうかと思いながら恐る恐る様子を窺う。
(大丈夫みたい…)
一台のリムジン。そこに向かって歩いているのはお兄ちゃん達と同じ位の女と体格が良い男。その背にはお兄ちゃんを抱えている。車にお兄ちゃんを乗せた!?どうしよう…警察や皆に連絡した方が良いよね?私は携帯を取り出し…「お嬢さん。携帯から手を離してもらえますか?」
(見つかった!?他にも仲間が居たんだ…)
私は男に連れられお兄ちゃんが乗せられた車へと乗せられた。そこには私のお兄ちゃんを愛おしそうに膝枕にしてお兄ちゃんの頭を撫でる金髪の女。
「あらっ!貴女は確か…豊和の妹ね?」
「えっ!?何で私を知ってるの?」
「知ってるわよ。豊和の事なら何でも♡」
(豊和の周りを調べるのには余念はないわよ)
「…誘拐しようとしてたんでは?」
「人聞き悪い。私は豊和を連れに来ただけよ。私達は運命の赤い糸で繋がれてるのだから!」
(確か調べたところこの子…豊和に好意を持ってたわね。私達の邪魔するなら妹といえども…)
「運命の赤い糸って…もしかして皆が言ってたお兄ちゃんに必要なヒロインの女の1人なの?」
(この女もお兄ちゃんをこの世界に留めるのに必要な人なの!?)
「(?)…まぁ、私は豊和のヒロインで合ってるけど…」
(突然この子は何を?)
「じゃあ私の話を聞いて欲しい…。お兄ちゃんの事が好きなら…大事なら…お兄ちゃんにどうかいつまでも私達の傍に居られるように!」
私は皆から聞いたお兄ちゃんの話を全てこの女に話した。女の名前はキャロル。真冬先輩と同じ歳みたい。キャロル先輩は最後迄黙って私の話を聞いてくれた。そして…
「…話は分かってる。私も豊和を失う訳にはいかないから…」
(…この子の言う事は作り話では無い様に感じる。目だ。目で分かる。私と同じ目。豊和を監禁、閉じ込めても消えられたら元も子もない。ならば…少しの間でも独占、監禁させて貰う事にしよう。この子の気持ちを利用して!)
「ありがとうキャロルさん!」
「でも…」
「何か問題が?」
「貴女は今のままで良いの?妹のままで?」
「えっ?」
「貴女の目や態度で分かる。貴女は豊和に孕ませてもらいたいんでしょ?」
初めてだった。初見なのに私が持つお兄ちゃんへの並々ならぬ想い。今すぐにでもお兄ちゃんと結ばれたいという想い。それを見抜いたのはお母さんと目の前にいるキャロルさんだけ…。
「何日間か私に付き合って貰えるなら貴女も孕めるわよ」
「えっ♡」
「私の屋敷に着いて豊和の目が覚めたら私が真っ先に頂くけどその次は貴女にも譲ってあげるわよ?豊和の子を私みたいに孕みたいと想うのなら♡」
「お姉様!お姉様と呼ばせていただきます。どうかどうか…ただの妹を卒業したいんです!」
「私に任せなさい!」
「はい♡」
こうしてキャロルさん…もとい、お姉様と仲良くなった私はキャロルさんの屋敷に。地下の部屋に護衛の人がお兄ちゃんを運んでいく。お姉様とお兄ちゃんの服を脱がしていく。ゴクリ…。お兄ちゃんのお兄ちゃんを見て私は待ち遠しくて堪らなかった。お姉様の番が終わるのを待つ。そして…
「お待たせ、渚。豊和は凄かったわよ♡」
「ゴクッ…」
「はしたないわよ!貴女はもう孕めるのだからしっかり思いの丈を話して犯してきなさいな!」
「うん♡」
そして…私はついにお兄ちゃんと結ばれた。ずっと想っていた通り身体の相性はバッチリだった。良すぎた。最初は痛かったけどね♡私はお兄ちゃんの事で頭が一杯だった為忘れていたのだ。お兄ちゃんにはみんなに連絡したと言ったけど言って無かった事を…
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