第15話ハーレムって何だと思う?
「…理由を聞いても良いか?俺は深雪だけ愛するじゃ駄目なのか?それにそれが普通だよな?だからここには居られないと…他の子達にはちゃんと説明して分かって貰うつもりで…」
「豊和落ち着いて。物凄く嬉しいし豊和の事は分かってるから。豊和は想い合うのは1人で良いと思っているんだよね?」
「そうだよ。深雪と付き合ってるんだから他の人と付き合うのは不義理だしそんな事は俺はしたくない」
「普通はそうだよね。でもね、
(豊和を呼んだのは5人だから…)
「ここにって屋敷の事だろ?それに俺と深雪は中学の時に出会ったんだから皆は関係無いんじゃ…」
困惑する俺に深雪は寄り添い抱き締めながら諭す様に言葉を紡いでいく…。
「ねぇ、ハーレムってさ、どう思う?」
「えっ?」
「元々は男子禁制とか女の子だけの場所っていう様な意味だったんだけどよくお話では別の意味でも使われているよね?」
「…えっと漫画や小説とかの話だよな?」
「そうそう。1人の男性を多数の女性が好きになったり、今の状況だよね?」
「まぁ、皆が俺なんかに気持ちを伝えてくれたけど…」
「その考えを変えてみて」
「変える?」
「多数だからハーレムなんだよね?」
「えっと、確か…に?」
「だったら私達9人では無くて私達9人で1人と想って欲しいの!」
「えっ、しか出て来ないんだが?」
「だったら多重人格でも良いから。1人が何人もの人格を持っている事を多重人格と言うでしょ?」
「うん?」
「私達
「いや、理屈は分かったけど…」
「とにかく豊和は私達1人を愛して欲しいの!」
(そうしないと貴方が消えてしまいそうな気がするの…)
「……」
「豊和は何人の女の子の唇を奪ったんだっけ?」
「はぁ──!?それを言うのかよ?」
「女の子を豊和が傷ものにしたんだよね!」
「言い方!言い方が悪い!」
「豊和は男なのに責任取らないの?遥なんか昨日一緒に寝たんだよね!」
「いや…それは…」
「婚前前の男女が一緒に寝る事の意味は普通分かるよね?」
「……」
「お願い豊和…。皆と私を幸せにして!豊和が居てくれるだけで私達は幸せなんだから」
「……」
「難しい顔しないでほら、話はおしまい!学校に行く準備しよ!遅刻しちゃうよ!」
「あ…ああ…」
─部屋へと戻ると渚が待ち構えていた。あっ、コレまずいんじゃねぇ…?
「…お兄ちゃん。早くこっちに来て!着替え手伝うから!」
「えっ?…ああ、ありがと渚!」
「お礼は良いから早く!ご飯も食べないといけないんだから!」
「悪い…頼むな!」
(あれ…普通だよな?)
「うん!」
(お兄ちゃんから深雪ちゃんの匂いが色濃くするわ!お兄ちゃんと深雪ちゃんやったわね!お兄ちゃんの初めては深雪ちゃんが勝ち取ったみたいだけど次は私がお兄ちゃんと結ばれてみせる。焦らなくても良いんだよ…私!お兄ちゃんは必ず手に入るんだから!皆からお兄ちゃんの話は聞いた!お兄ちゃんはお兄ちゃんのまま私達のモノに堕としてみせるんだから♡)
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