第13話深雪の部屋で

 お風呂から上がり深雪は先に部屋に戻って貰った。理由は言わなくても分かるよね?あ~その、アレだ。歩きにくそうにしていた為だ。お風呂から上がったと皆には伝えるだけ伝えて俺は深雪の部屋へ。部屋に入れて貰うと深雪は部屋の鍵を掛ける。女性の部屋だけは鍵が付いている…何故だ?

─と、思ったのも束の間。お風呂上がりの深雪は髪がまだ濡れており、やけに色っぽく俺の目には映ってしまう。


「っ…どうしたの豊和?そんなに見られたらさっきの事もあるから凄く恥ずかしいんだけど…」


「あっ、すまない。その…な。あ~、は大丈夫か?」


「あ~、うん…これは嬉しい《痛み》だからニヒヒッ♡だから気にしないで!」


「それだけじゃなくてだな…そのほら!中にだな…大丈夫な日だったのかなぁって…」


「ああ、安全日かどうかと云う事かな?」


「そうだよ…」


「ん~、危険日かな♡」


「そっかぁ」


「あれ、あんまり驚かないね。私が狙ってした事だし私は後悔して無いけど…」

「俺も後悔して無いからだよ」

「そ、そうなんだ♡」

「当たり前だろ。深雪とそういう事をすると決めたんだしゴムがあっても出来る時は出来るだろ?完全じゃ無いんだしさ…」

「…そうだね♡」

「今頃言うのおかしいと思われると思うし、責任取ってとかそういうのじゃ無くて俺の本心からの気持ちを言うから…」

「…豊和ったら改まって何を?」


「好きだよ深雪。心から好きだ。深雪を失いたく無いと思った時に気付いたんだ。中学の時からずっと一緒に居ていつも楽しく可愛く笑い掛けてくれて下らない事でも付き合ってくれて…これからも俺の傍に居て欲しいと思ったんだ」


「ほ…本当に…?」

「うん。だから深雪…俺と付き合って下さい!」


「…はい!」


 胸に飛び込んで抱き締めて来た深雪を優しく右手で抱き締め返す。


「グスッ…豊和…私…私嬉しくて死んじゃいそう…うぅ…」

「告白して死なれたら俺が困るんだが…」

「ふぇ~ん……ヒック…ヴぁだしヴぁだし…」


チュッ!


「…もう泣かないでくれ深雪。愛してる」

「私も愛してる♡」


 その夜は人生で初めてとても甘く…お互いがお互いに蕩ける様に心が…全てが満たされる様に何度も求め合い俺達は身体と心を重ねた。

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