第22話貴方が心から…

「おい!早く取り押さえろっ!」


「はい、それは分かってますが…」

「トライアングルをメリケンサックみたいに使いやがるし、タンバリンも結構痛いッス」

「マジそれな!」



「…はぁはぁ、諦めなさい!貴方達に触れさせる身体はあいにく無いんだから!」


「おい。時間が惜しいからな。俺が正面から行ってやる。お前等は誰でもいいから左右からとにかく腕を掴め」


「「「はい!!!」」」


「くっ…!?」

(…絶対、諦めない!最後の最後まで諦めてやるもんか!……松山君)


「ほら、行けっ!」


「来ないでと言ってるでしょ!目を潰されたく無かったら近寄らないでよね?」


「さっきも潰せなかっただろ?上手うまいこと目に当たる訳無いだろうが!」


「よし、腕を掴んだぞ!」


「くっ、離しなさいよ!このっ…」


─左腕を掴まれた私は右腕に握っているトライアングルで力一杯込めて殴りつけ…


「残念!こっちも掴んだッス!」


「!?…離してぇー!離せぇー!!離してよぉ───!」


「おい!床に寝かせて押さえ付けてこのハンカチを口の中に詰めろ!噛まれたらシャレにならないからな!」


「「「はい!」」」


「いや───!誰か、誰かぁ──んんっ!んんん…んんっ!んんんっ…(いやーっ!)」



「会長。大人しくしておけよ。最初は痛いかも知れないがそのうち気持ち良くなるからよ!」


 馬鹿が下半身に履いてる物を脱ぎ出した。嫌嫌嫌嫌嫌嫌!気色悪い!どうすれば…ポロッ!まだ泣くな私!まだ…ポロポロ…ううっ…。


「うわ~!会長泣き出したけど余計にそそりますね?」


「ホント、マジそれ!興奮する~!」

「お前等興奮し過ぎて離すなよ!ヤルまではな!一回ヤレば大人しくなるから!1発で孕ませてやる!」


「勿論!こっちはしっかり押さえ付けてますぜ!」

「こっちもッス!」

「じゃあ川添さん!俺は会長のブラウス脱がせ始めますね」


「ああ、破いても構わんぞ?」


「へへへっ(ジュルー)!涎が次々溢れて出て来るっ。スッゲー、マジ興奮するわ~!」

「マジそれ!」

「早く破いてくれよ?会長の下着に、それに生の胸を早く見たいッス!」


─ブチブチブチッ!


─ブラウスのボタンが乱暴に破られていく。怖い怖い怖い…嫌よぉ!


「んんん…っ!んんっ!んんん…んんっ!」


「何言っているか分かりませんよ会長!それにホラ!」

「うわ~!流石会長!真っ白な肌に映える黒いブラジャーだ!」

「綺麗ッス!」


(見られた。ウウッ…グスッ!まだ松山君にも見せていないのに!)


「ブラジャーは俺が取るからなお前等!」


「分かってますよ!」

「さぁさぁ、早いとこ川添さん!ブラジャーを取って見せて下さいよ~!」

「俺、鼻血が…出てきたッス!」


「真冬もう諦めるんだな!さぁー見せて貰うぞ!そのブラジャーの下の胸を!クックックッアッハハハ…」


…まつや…ま…くん…ごめんなさい…私はもう…綺麗では無くなってしまう…






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