第4話渚

 遥から頬にキスされた後。唯が幸子と深雪の2人を誘い甘いモノ巡りへと3人で出掛けた。何やら話があるとの事。俺は仕方無いので当初の予定通り家へと帰る事にした。


「ただいま~!」


「お帰り兄さん!」


「おっと。ただいま、なぎさ!父さんと母さんは?」


 俺に飛び付いて来たのは妹の渚。我が妹ながらかなりの美少女。俺達は4人家族。何故か俺にベッタリだ。うん。うちの妹は今日も可愛いな。


「お父さんとお母さんはまだだよ。今日は遅くなると言ってたよ!」

(すんすん!?兄さんから女の匂い…)


「んっ、どうした渚?」


「ううん、何でも無いよ!先に風呂に入って来た方が良いよ!お風呂沸いてるから」

(兄さんに付いてる女の匂いを早く洗い流して貰わないと!)


「悪ぃ!汗臭かったか?」


「ううん。違うよ!高校の入学式だったから兄さん疲れたかなぁと思って!」

(兄さんが臭う訳無い。むしろいつまでもかずんでいたい位好き!超好き!大好き!)


「じゃあ、先に入って来る!いつもありがとうな、渚!」


「気にしないで!!!!」

(お兄ちゃんの匂い成分を摂取しないといけないからね!)


「了解」





───「渚、風呂上がったぞ。じゃあ俺は部屋に行ってるから」


「うん。分かった。私も入ってくるね。…覗いたら駄目だよ!」

(いつでも覗きに来ていいんだからね!)


「覗かね~よ!馬鹿言ってないで早く入って来い!」


「は~い」

(残念残念…)






─お兄ちゃんの服、す~は、す~は~!やっぱり女の匂いが今日はするわね。下着の匂いは?す~は~、す~は~!下着は凄く良い匂い!お兄ちゃんの匂いしかしない!す~は、す~は~!お兄ちゃんは私だけのお兄ちゃん!絶対お兄ちゃんは渡さないんだから!お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き大好き♡♡んんっ!


「はぁはぁ…兄さん……にいさ…ん♡」


 毎日兄さんの匂いに包まれながらお風呂場で秘密の秘め事をしているのは内緒♡今日は兄さんの服から他の女の匂いがした。だからか少し嫉妬してしまいいつもより燃えてしまった…嗚呼~兄さん。私だけの…兄さん。



  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る