第143話 十人衆撃退
とりあえず、これで
ターゲットは証拠のオリジナルを持っている俺になるはずだ。
コピーは
ファンドといえば、第1回募集締め切りの3650億円に達した。
ここから、枠を増やすのであれば、更なる階層の開拓が必要だ。
第3階層のリスポーン地点は30箇所潰した。
全部で76箇所だからほぼ半分。
モンスターの数もなんとなく減ってきている感がある。
さあ、元気に討伐するぞ。
いつも通り戦車で討伐してたら、戦車が急に動かなくなった。
『先輩、スキルも駄目です。敵の位置を確認できません』
マッピングスキルも駄目か。
ライフル銃は撃てた。
どうやら魔力を使っているもの全てが止まっているらしい。
焦って戦車から出るのは得策ではないな。
生命維持装置はバッテリーの電力で動いてる。
魔石発電が無くても1、2時間は平気だと思う。
「殺虫剤だ。ありったけ噴射しろ」
おうと返事があって、周りは殺虫剤に包まれた。
「げほっげほっ」
戦車のマイクが咳の音を拾った。
戦車の魔石発電が元に戻った。
外を見ると身隠しのマントを身に着けた男が、倒れていた。
戦車から降り、男の生死を確かめる。
どうやら死んでないようだ。
傷口にポーションを掛ける。
応急処置はこんなもので良いだろう。
「それにしても
「気配だよ。ダークゾーンの罠に嵌ったことがあってな。3日3晩戦い抜いてなんとか脱出した。それで感が鋭くなったんだ。いるって気配がするんだな」
「よし男を縛り上げて、今日は上がろう」
ええと、これで10人衆全て撃退したぞ。
さあ相手はどう出る。
法治国家だから、
反撃は賄賂の証拠によってなされるべきだろう。
とにかく賄賂の件は難しい。
特捜、検察、とにかく警察の各方面にも資料を送ったが、そんなに早く結果が出たりはしない。
上から圧力が掛かることもあり得る。
証拠がコピーだからな。
かと言ってオリジナルを渡すわけにはいかない。
証拠品の紛失とかされたら、洒落にならないからだ。
一区切りついたと思っておこう。
第三セクターの様子を見に行った。
「何か?」
「いや、どうかなと思ってきた」
「今のところ大きなトラブルはありませんね。儲かり過ぎて不味いので、利益の大半はここを覆う壁の建築費用に回してます。それと給付金ですね」
「第三セクターの妨害とかに出られたら困るな。殺処分ロッカーを開けられてモンスターテロとか」
「それをやられたら大惨事ですね。ただ区長は喜ぶかも知れません。モンスターの危険性を訴えられるからです」
「そこまで不人情な人じゃないよ」
モンスターを使ったテロか。
テイマーとかが敵にいたら凄いことになりそうだ。
もっとも殺処分ロッカーのロックは簡単には外れない。
それに破壊も難しい。
何せモンスターが全力でもがいても壊れない設計なんだからな。
だから、刺客もその手は使わなかったのだろう。
だが、テロの危険性は考えないと。
殺処分ロッカー開閉の生体認証は今もやっている。
あと考えるなら2重3重にロックか。
かけ忘れはコンピュータが管理しているからないから、あくまでテロ対策だ。
儲かっているのだから、
こういう箱物案件は大好物だから嫌とは言わないと思う。
最近、蜘蛛肉の値段が下がってる。
海のモンスターが獲れるようになって、その中にカニの馬鹿でかいのかいるからだ。
5メートルを超えるのなんかざらだ。
肉も大味じゃなくて美味い。
蜘蛛肉は下位互換みたいに言われてる。
でも安い海の食材が入るのはいいことだ。
経済も活性化するしな。
互換といえばランドオクトパスは値段がそれほど下がってない。
こっちは見た目が蛸だから、海にいようが陸にいようが構わないらしい。
名前が大事ってことだな。
蜘蛛肉をカニとして海外に売る業者なんかが出るに違いない。
まあそれも日本だけに漁船がある現状が改善されれば消滅するだろうけど。
船がますます売れるだろうな。
魔石コーティング事業が盛んになるのは間違いない。
明日はSLEにも行ってみよう。
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