第118話 運転手
運転手は
前に仕掛けた発信器まだ有効かな。
おお、まだ生きている。
議員の車はいま郊外に出たところだ。
おれも後を追いかける。
高速を飛ばして先回り、何とか追いついた。
議員の車は山に入っていった。
俺はきな臭さを感じた。
議員なら高速道路を使うだろ。
そうか高速道路はNシステムがあるものな。
あれは車を運転している人の顔までカメラに写る。
車は人里離れた山道で停まった。
降りてきたのはヤクザふうの男達。
そして縛られた
木にロープが掛けられた。
首吊り自殺を装うつもりらしい。
こういうこともあるかと衝撃の盾をもってきた。
衝撃の盾を前に突き出し、突進する。
「うらぁ」
「お前なんだ」
衝撃の盾にヤクザふうの男が触れた途端、男は吹っ飛んだ。
さあ掛かってこい。
相手は刃物を出してきたが、衝撃の盾の敵じゃなかった。
全員叩きのめしてやった。
運転手のロープを解いてやる。
「ここに行けば安全な隠れ家を用意してくれる」
俺は
ヤクザふうの男達を縛り上げ、刃物を持った男達が暴れていると警察に電話。
探偵が
自分の運転手の
これは凄い証拠をつかんだな。
事務所に帰ると探偵から、
上手くいって良かったよ。
事務所のドアノブが音もなくゆっくりと回る。
なぜ気づいたかといえば殺気があったからだ。
それにそういう奴がくるかもとは思ってた。
僅かに開いた扉の隙間からするりと黒ずくめの男が入ってきた。
男は俺が気が付いていたのを知ってニヤリと笑った。
そして、サプレッサー付き拳銃を出してきた。
「【リフォーム】、衝立」
ダンジョンの壁が変形して衝立になる。
男は拳銃を発射したようだ。
プスっという音が何度もした。
それと火薬の匂い。
「【リフォーム】、拘束」
殺し屋を拘束した。
アーモンド臭がすることから、青酸カリのたぐいだろう。
俺はネガを
「
「なぜ私の所へ?」
「警察は信用できないというか、
「私にもってきたのは正解だね。
「ネガのオリジナルが紛失してもネガのスキャンデータがある」
「用心深いことだ。だが、任せておきたまえ。悪いようにはしない」
「悪くなったら、あんたとの付き合いもそれまでだ」
「肝に銘じておくよ」
事務所に帰ると探偵からメールが届いてた。
色々なパーティや会合からお呼びが掛らなくなったようだ。
逮捕間近かという噂が早くも流れているらしい。
ここにきて急展開だな。
いいや噂が出たので、
俺がネットに流した収賄の証拠写真。
警察が注目しているらしい。
検察も動いていると噂が。
検察が動いているなら逮捕間近という噂が出るのも頷ける。
「先輩、打ち上げはどこでやります?」
「そんなの2階層制覇記念なんだから2階層でやるさ」
「それいいですね」
「オーク肉の良いところを業者に言って確保させるか。酒も高級なのを用意したいな。シャンパンタワーとかもいいな」
「シャンパンタワーは飲み物で遊んでいるようで好きじゃないです」
「じゃあ、バーテンダーを呼んでカクテルを作ってもらうか」
「寿司職人も呼びましょう」
「いいね」
打ち上げの準備が整っていく。
不逮捕特権があるから粘るのだろう。
だが、党の方から肩叩きがくると辞めなきゃいけなくる。
離党しても追及の手がやむわけではない。
たいてい議員辞職に追い込まれる。
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俺の収支メモ
支出 収入 収支
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繰り越し 12,024万円
上級ポーション2個 606万円
彫像10体 10万円
弾丸製造 500万円
魔力買い 520万円
分譲販売3部屋 9,000万円
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計 520万円 22,140万円 21,620万円
ファンドメモ
俺の出資1250口 125億円
客の出資9661口 966億1千万円
俺達の装備は。
俺 追憶のペンダント 不眠の冑 剛力の籠手 モノクル 身代わり人形 祈りの像 ミスリルのシャツ カモシカの足 戦車1号
キープ 亜空間収納 千里眼の目隠し 身隠しのマント 変装の仮面 スキル鑑定の杖
反射の盾×2 衝撃の盾 浮遊の靴 収納の壺 蛸の手 眠りのオルゴール
金剛糸×2 オリハルコンの縫い針 熊の爪
2階層のザコ部屋から出た宝は、部屋を買った人へのサービスとした。
つまりくじ付きの分譲だ。
部屋を案内する時は宝物は回収して別の部屋に保存しているから、当たるかどうかは運次第。
もっとも15日ほど待てば宝物は湧くのだけど。
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