第96話 西府《にしふ》
今日は討伐が休み。
討伐してない時に何をしているかと言えば、書類仕事に、スキルの付与だ。
スキルの付与は
思考入力は物凄く売れている。
重力と思考入力のセットの人気が高い。
見えない手が増えるというのが面白いみたいだ。
これを使ったスポーツ競技も生まれている。
ボールだけのテニスとかバトルチェスとか色々だ。
パラダイスサイバーの売れ行きが凄いらしい。
国が警告の広告とか打ったりしないのか。
どうやら前の会社のSLEが議員に献金しているらしい。
区長からの情報だ。
週刊誌にネタとして提供したいが、有名な週刊誌だと発売前に記事の内容が伝わって、待ったが掛かる場合もある。
たぶんSLEは待ったを掛けるだろう。
俺はSNSにパラダイスサイバーやばいと書き込んだ。
使い続けると幻覚が見えるらしいぞと。
情報は拡散され、SLEは訴えるとか言い出した。
裁判しても負けるつもりはないから、記事は削除しない。
そんなおり、国のお偉いさんの団体が視察にきた。
どうやら第三セクターに興味があるらしい。
俺は忙しいので
そして視察は帰って行った。
「あいつ、お尻を触ろうとしたのよ。もう、最低」
「お疲れ、どんな奴」
「
「ブラックリストに入れて良いから、今後はその人物が来るか聞いて拒否するといい」
「ええ、あんなのはお断り」
ネットで
国会議員だな。
重鎮で総理大臣を狙っているとの噂もあるか。
俺は
ただのスケベ親父なら良いが、そうでないような気がしたからだ。
傲慢というかおごりのような物が見えたのだ。
驚いた情報が上がってきた。
SLEから多額の現金を受け取って子飼いの議員にばら撒いているらしいと。
敵だな。
復帰した
証拠はないが、まず間違いないだろう。
SLEの社長は捕まるようなことはしない。
あの人はパラダイスサイバーが違法になれば、
そういう人だ。
「聞いてくれ。俺はどうしたら良い」
「どうしたんだ?」
「
「
「そうだ」
「
「親がもって来た話なのでどうしようもありませんと言っていた」
「お見合いしたから結婚するってわけじゃないよな」
「不安で不安で堪らないんだ」
「分かるよ。俺も
「分かっているよ。俺達の武はモンスターを倒すためにある。一般人に振るって良い物ではない」
俺達のウィークポイントは
ふとそんなことを思った。
嫌な予感がした。
「見合い相手の経歴と名前は分かるか?」
「それなら分かる」
「じゃあ相手のことを調べよう欠点を探すんだ」
お見合い相手は高級官僚の息子らしい。
区長、
女友達を妊娠させてしまったらしい。
その女友達はシングルマザーとして暮らしている。
どうやら官僚がお金を援助しているようだ。
結婚する前から愛人がいるのかよ。
そして、その官僚は、
やっぱりそういうことか。
探偵に女友達の名前と住所を報せて、官僚の息子との密会写真を撮らせた。
証拠は揃った。
後は
彼に任せよう。
夜になり、
何も言わず笑顔でサムズアップした。
俺もサムズアップを返した。
今回はお見合い相手に瑕疵があったから良かったが、まごまごしていると
――――――――――――――――――――――――
俺の収支メモ
支出 収入 収支
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
繰り越し 56,679万円
上級ポーション2個 612万円
彫像10体 10万円
弾丸製造 500万円
金貨21枚 242万円
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
計 0円 58,036万円 58,036万円
ファンド収支メモ
俺の出資1250口 125億円
客の出資4208口 420億8千万円
支出 収入 収支
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
繰り越し 115,779万円
カイザーウルフ60体 4,500万円
ドッペルオーク12体 600万円
シャーマンオーク12体 720万円
エンペラータランチュラ12体 1,056万円
メイズスパイダー12体 1,020万円
エレファントスレイヤー12体 1,440万円
オーガ96体 5,280万円
弾丸製造 500万円
酒 12万円
転移輸送 805万円
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
計 0円 131,712万円 131,712万円
遺産(不動産) 0円
ダンジョン -48億円
出資金 125億円
空き部屋から、変装の仮面というやつが出た。
被ると別人になれる。
でも体型は変わらない。
声も変わらない。
中途半端な変装になる。
まあ顔が変えられるだけでもましか。
犯罪に使われそうなので、俺がキープした。
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