主人公視点 2
「準備は私がするよ」
ということなので、お月見の準備は
……
さて
「学校の屋上……」僕は頭上の月に手を伸ばして、「静かだね……良い場所だ」
どこかの公園でお月見をするものだと思っていたが、そこだと人が多いかもしれない。僕も
夜の学校の屋上には、僕と
月を見るふりをして、僕は隣の
今日の
……
そんなことを思ってしまうと、変な勘違いをしてしまう。顔が赤くなってしまう。
「……えっと……」なんとなく焦って、僕は言う。「
「あ……カイモノ、みたい」ずいぶんと日本語がうまくなった
はじめてと言われても……
お月見の開始って、いつなのだろう。月を見上げた時点での開始なら、すでに開始しているのだが……
……
こうして2人きりになると、思う。やはり僕たちには共通の話題がない。
「服……似合ってるね」
「あ、アリガトウ……」
それで話題が尽きるくらいには、共通の話題がない。
というより、なんだか
「あ、アノ……」不意に、
「……?」なににお礼を言われたのだろう……? 「……えーっと……?」
「ハナシ、かけてくれて」
「え……? ああ……僕が好きでやってることだから、気にしないでいいよ」というよりも……「むしろ……
「わ、ワタシモ、タノシカッタ」
「それはよかった」
本当に良かった。僕との会話を楽しんでくれていたのなら、嬉しい限りだ。
風が吹いて、
……
こうやって
そうなれば……僕の役目は終わり。寂しいけれど……引き止めてはいけない。受け入れないといけない。
それにしても今日の
たしかにキレイな月だとは、思うけれど……別に満月ってわけでもない。いつでも見上げたら見れそうな、そんな月だった。
……予行演習か何かだろうか。お月見の季節に
月を見上げている僕に、
「……アノ……」
そして僕が目線を彼女に向けた瞬間だった。
なんだか柔らかいものが、僕の唇に押し当てられた。
そして僕の視界には、超至近距離の
強く抱きしめられて……それで……
少し時間を要して、キスされたことに気がついた。
……
……
なんで……?
それから、一言。
「スキ」
スキ……好き?
もしも……もしも聞き間違いじゃないのなら……
「……僕も……」できる限り優しく、
最初に出会ったときから……一目見たときから、僕は
でも、
……
もしかして……両思いだったの……? そんなことある?
なんであの意味不明な会話を続けて……そんな関係になる……?
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