隣の席の中国人美少女がなにか言っているが、普通に何を言ってるのかわからない～機械翻訳によると僕のことが好きらしい～

19 剛竜我主神

主人公視点

『✕✕✕✕✕✕』【今日の討論テーマです。ジョッパー小麦里VSサイジフレーム商都は、どちらがふさわしいですか？】

　知らん。ジョッパー小麦里もサイジフレーム商都も知らん。

　というか……なにに対してふさわしいの？　なにを討論するの？

『✕✕✕✕✕✕』【ユニークな点はそれです。ジョッパーは大きい。戦闘において有利です】

「……戦うの……？」

　ジョッパー小麦里VSサイジフレーム商都……人の名前？　プロレス？　

　……どちらのほうが強いか、という話なのだろうか。

『✕✕✕✕✕✕』【しかしサイジフレームは大きくありません。富士山程度】

「大怪獣バトル……？」

　一気に規模が大きくなった。サイジフレーム商都は富士山くらいの大きさらしい。

　そしてさらに大きいというジョッパー小麦里……

「ジョッパーはどれくらい大きいの？」

『✕✕✕✕✕✕』【およそジョッパードーム1900個分です】

　わからん……ジョッパードームを知らん……せめて東京ドームで換算してくれ……

　……東京ドーム◯個という表現、わかりやすい表現だったんだな……

『✕✕✕✕✕✕』【しかし不利な点が多いジョッパー。彼女にとってアウェイです】

「アウェイ……？」というか女性だったのか……「……地球外から来たの？」

　そもそも舞台は地球なのか？

『✕✕✕✕✕✕』【ヤジが多い場合があり、これにより満塁ホームランです】

「野球の話……？」

　球団の名前？　だからジョッパードームがあるの？　ジョッパー小麦里というチームがあるの？

『✕✕✕✕✕✕』【よって、対等なルールではありません。それはエクレアのようです】

「どんな比喩……？」高度すぎてわからん。「と、とにかく……ジョッパーが不利な戦いんなんだね……」

『✕✕✕✕✕✕』【一方その頃、サイジフレーム商都は産声を上げた】

「今？　今さっき生まれたの？」

　赤ん坊と戦う……？　いや、新しくできた球団なのか？

『✕✕✕✕✕✕』【サイジフレームは98年ぶりの勝利を収めました】

「弱すぎない？」100年近く負け続けてたの？　よく存続できたな……「……あれ？　さっき産声を上げたばかりなのでは？」

　今さっき生まれて、なんで98年も負け続けていたのだろう……戦えもしないのに、どうして負けられるのだろう。

『✕✕✕✕✕✕』【ここで臨時ニュースです。サイジフレームはサイボーグ集団でありました】

　なに98年も負けてるんだサイボーグ。サイボーグ集団が負け続けてる展開は初めて見た。大抵の作品では勝ちまくって問題になるのに……

「サイボーグ集団が、野球やってたの……？」

『✕✕✕✕✕✕』【選手の入れ替わりがなく、疑われ】

　早く気づけよ。98年間同じ選手で戦ってたの？　ようやく疑われたの？

『✕✕✕✕✕✕』【よって、勝者はシャロウコウハリケーンでした】

　第三者が優勝している。いや、そんな気がしてたけど。どうせジョッパーもサイジフレームも優勝しないとは思っていたけれど。

　……

　毎度のことだけれど、僕たちの会話……オチがないって次元じゃないよな……