7 あなたは世界で一番美しいです

ヒロイン視点 1

「✕✕✕✕✕✕」【あなたは世界で一番美しいです】


 彼は突然積極的になることがある。とても反応に困る。


 ……私が世界で一番美しい……? そんなバカな。


「……お気持ちはありがたいですが、それはないですよ」

「✕✕✕✕✕✕」【いいえ。それは間違いです】

「あの……」

「✕✕✕✕✕✕」【あなたほど美しい人間は、存在しないと考えます】

「だから……」

「✕✕✕✕✕✕」【天使と形容しても問題ありません。女神のようだと言います】


 私を殺す気なのか? 恥ずかしくて体温が40℃くらいありそうだ。体中が熱い。沸騰してるみたいだ。


 今日の彼はやけに強気だった。いつもなら会話がキャッチボールに……なってないかもしれないが、私の言葉を待ってくれることが多いのに……


「✕✕✕✕✕✕」【宇宙規模で考えてください。どちらも結果は同じです】

「……?」


 よくわからんが……宇宙で考えても私が一番美しいってことか? そんなわけないだろうに……


 恥ずかしすぎて、フワフワしてきた。視界が歪んできたようにすら思える。


「あの……あなたも、カッコいいですよ」


 私は何を言っているのだろう。脳がほだされてしまった。のぼせたみたいな感覚だった。


「✕✕✕✕✕✕」【✕✕✕✕✕✕】


 ……?

 あれ……なんか、視界がおかしい。表示されている文字は韓国語、だよね……? なんで、読めないんだろう……


 ……

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