第12話 ミカ、アザミの為に怒る

ここは、横浜の交差点…。


アザミは創造主である作者のぐり吉に命じられ、今日も人間どもをたぶらかす為、ひとり獲物を待っていた。



「あなたねーなんでいつもアザミちゃんをイジメるの?」


「いや、イジメてる訳じゃ…」


「口ごたえしない!!」



主様とミカさんだ…ププッって、なんか、ミカさん、あたしの為に主様を怒ってる?


「samちゃん…この前あんた、アザミちゃんに私が嫌ってるって言ったでしょ?」


「何で知ってるの?」


「私は小説アザミちゃんのファンなのよ。アップしたらみんな読んでるのよ!!」


「え?じゃ、ミカの事書いたの読んでるの?」


「当り前じゃないの!私達の二人の秘密、暴露しやがって!!」


「ヤバ!」


「こら!逃げるな!話はまだ終わってない!!」


「ひぇー」



ププッ…主様のひぇー…頂きました。


しかし何だね…何でミカさん、あんなに主様に強気なんだろうね?


きっとまだまだ、隠された秘密が二人の仲にはあるんだろうね…っと、会話の続き、聞かなくっちゃ…。



「まぁ、今日は私達の話はいいわ。アザミちゃんの話よ!!」


「助かった…ボソッ」


「ボソッじゃないわよ!私達の事は家に帰ったら…正座で覚悟しなさいよ!!」


「トホホ…」


「で、なんであなたはいつもアザミちゃんをイジメるの?」


「だって、アザミは俺のストレス解消用に作ったんだもん」


「はぁ~?なんであなたにストレスあるのよ!!」


「小説書けない時とか…スランプで」


「スランプなんて言い訳だよね?しかも、スランプだとしても自分のせいだよね?」


「いやー、小説書く以外にもストレスは…」


「ストレスあるの?ん?ん?」


でたー、ミカさんの、ん?ん?…

ププッ…あれが出たら、グーパンは近い!!


「ストレスの原因は?まさか、私じゃないよね?」


「ミカさんが、ストレスだなんて…ありませんよ…少しだけしか…ボソッ」



みぞおちにグーパン!!


決まったね…ププッ…つか、ホントは主様が痛がるの、可哀想なんだよ…主様命のあたしとしては…ププッ。


でも、笑っちゃうのは何でだろう?



「あんた、罰!!私とアザミちゃん、DLに連れて行きなさい!!走るわよーいっぱい食べるわよーお土産いっぱい買わせるわよー!!」


 

おぉ!!


DL行きたい!!


ミカさんはあたしを嫌ってないし、ミカさんと一緒なら、主様も怖くない!!


ミカさん頑張れ!!


私をDLに連れてって!!



「アザミなんかDL連れて行くの?やだな…行くなら二人で行きたいよ…」


「ダメ!!」


「じゃ、アザミちゃんの小説でちゃちゃっとDL行ったって書くよ」


「また、そんなイカサマする?夢の国を舐めんじゃないよ!!」


ミカはDL絡みだと厳しい…いや、普段から作者のsamには厳しいのだが…。


「ちゃんとチケット取りなさい!!明日、行くからね!!」


samは、チケットを取るためにDLアプリを開いた…。


しかし、涙でアプリはよく見え無かった…。


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