第9話
それでも一応、彼氏と彼女だったはずなんだし、夏休み明けにいきなり浮気の場面を見せつけられたら、だれだって人間不信になる。俺だけじゃないと思う。(だよな?)
しかし、俺が短期間で捨てられてしまったきっかけは、俺がアルバイトを始めたことだったんだろうか?
俺がアルバイトを始めるときには、彼女も俺の家族事情のことも話してあったし、見つかった時には「良かったね」とも言ってくれていたし、会う時間が減ることも仕方ないと納得してくれていたと思っていた。
だから、こんなに簡単に捨てられるとは思わなかった。
俺にも生活があるから、高校生でも長期間雇ってくれるアルバイト先を探していたのだ。できれば人と接することの少ないのマイナーな店の調理系で…。
んで、やっとみつけたバイト先だった。
うちの高校は原則としてバイトを禁止している(バイトをさせないための部活や生徒会や風紀委員としての活動だ)、だがしかし家庭の経済的事情ややむを得ないがある場合は条件付きで許可がおりる。
その為、担任は我が家の生活環境のことを説明してあり割と親身に相談に乗ってくれたりもした。バイトの許可をもらうためにも必要だったので過去のことも話してあった。
一応、条件付きで許可はもらえた。バイト先のことも確認されたので正直に答えておいた。どうやら知っている店のようで驚いていたが…。面接のことも聞かれたので答えておいた。
バイト先は所謂、喫茶店で夜間はレストランとして食事(ディナー)も提供している、営業時間は22時までだ。
オーナーはとても大らかな方であったが、面接の際、家族の了解をえているのかということ、高1の春からバイトを探していた事情などいろいろ確認された。その際、お金が必要な理由を淡々と説明した。
あと、バイク免許を取得予定であるとはなしたら、なぜか即採用としてくれた。
(バイクのことは3無い運動のこともあるため、この時はまだ学校には内緒にしていた。実はバイト先のオーナーもかなりバイクマニアらしく以前は店にもイタリア製の珍しいバイクを飾っていたが、奥さんに怒られて片づけたとのことだった。)
瞳…いや、佐藤さんが浮気?あいつの方に本気だったらしいから俺の方に浮気していたのか?
よくわからんが…。
俺がバイトを始めて会う時間が減ったのは、むこうにとっては都合がよかったのだろうか…?
あの時、あいつをボッコボコにしたことで多方面で叱られた。(当たり前か??)
アルバイトをしてなかったらやることなくて、今より無気力になっていたかもしれないなぁ。
この時、陰キャ?気質のある俺は、信じれば裏切られるし、他人とかかわるのは本当に面倒だと、独り言ちて若干落ち込みながら、結論付けるのであった。
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